保育士のために

【保育のねらい(3歳児)】3歳児は自立、友達、集団をねらいに出来る段階なのか?

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保育士のために

こんにちは!いつも子どものみかたブログをお読みいただき、誠にありがとうございます!

 

今回は、保育所保育指針解説3歳児以上の『人間関係』に絞って考えてみようと思います☺

 

3歳児以上ということは、保育所だと3歳児から就学前の6歳児までの幅広い子どもが対象ということなのかな?!

 

個人的にはいろいろと気になるところがありますが、、😨

最後に、動画まとめがあります!

 

では早速、中身を見ていきましょう!

 

保育所保育指針解説『人間関係』のねらいは、、

イ 人との関わりに関する領域「人間関係」

他の人々と親しみ、支え合って生活するために、自立心を育て、人と関わる力を養う。

(ア)ねらい
保育所の生活を楽しみ、自分の力で行動することの充実感を味わう。
身近な人と親しみ、関わりを深め、工夫したり、協力したりして一緒に活動する楽しさを味わい、愛情や信頼感をもつ。
③ 社会生活における望ましい習慣や態度を身に付ける。

 

①は3歳児以上全般にいえますでしょうか。3歳に限ると、楽しむことを基本に『やりたい!』『自分でする!』という思いを叶えることが重要な時期ですよね。

 

②は、3歳では保育士など特定の大人との信頼関係をベースに!ということになりますでしょうか。20人に1人の配置基準ですと、とても難しいかもしれません😓

工夫や協力は、色んな意味で多面的な見方が出来てきます、5歳以降ということになりますでしょうか。

4歳辺りからは、仲間意識が生まれますので、まだ一方的なことはありますが、一緒にする楽しさを味わうことが可能になってきます。

愛情や信頼感というのは、抽象的ですが、誰に対してなのか誰がなのかで評価が変わりますね。大人への信頼は3歳よりももっと早くから必要ですし、友達を信頼するということになりますと、自己知覚もある程度済み、5歳の後半辺りからということになりますでしょうか。

愛情というのは幼児同士の場合、異性への恋愛というよりも、友達への友愛が中心でしょうか。仲間意識の芽生えから、4歳後半辺りのねらいかもしれません。

4歳以降は30人に1人程度の保育士という体制だと、信頼や愛情をねらいにした丁寧な保育はかなり難しそうです😓

愛情というのは、幼児の場合は、相手に対することよりも、弱い立場で守られる必要がありますので、身近な大人から受け止める側が中心ということでしょう。

その受け止めた愛情を返ししたい!という気持ちを持つのは、6歳頃まで待たないと難しいと思われます。

もちろん、全ての発達には個人差やタイプの違いはあります。

③は、6歳になって、その背景や理由がわかり内発的に出来ることを目標にするために、様々な初体験が可能な3歳から形式的に始め、他者へ視点が向き始める4歳辺りから、少しずつ内発的に出来るように進めるとよさそうです。

 

何事も基本は保育所の生活を楽しめることと、身近な人に親しめることが大切ということなんですね。

 

それでは3歳児ではそれぞれの内容で、何が必要かを見ていきたいと思います!

〈参考:3歳前半の社会性の発達の姿と考えられる保育の内容とは?!〉

【保育のねらい(3歳前半④)】3歳前半の社会性の発達から考えられる保育の内容とは?!
3歳前半の社会性の発達から、保育の内容を考えてみました。

 

内容

保育所保育指針解説の3歳以上『人間関係』の内容では、

(イ)内容

① 保育士等や友達と共に過ごすことの喜びを味わう。

保育士等とありますね苦笑

 

そもそも、3歳児以上は20人に1人程度しか保育士等はいませんので、なかなか回ってこず、かなり難しいかもしれません。

 

なので、保育士等とというのはやや不完全で、どちらかというと友達とということが基本になると思います。

 

しかし、保育士等が先に来ていることから、3歳児が保育士を頼れず、友達とばかり関わらないといけない状態は、3歳児にとってはハードルが高いことと考えてもいいのではないでしょうか。

 

そういうことも踏まえて、出来る限り配慮しながら保育することが大切になります。

3歳児が保育士を頼りにしながら、一緒に過ごした感覚を持てるようにすることが重要なんでしょうね。

 

でも、体制的にも実際は友達と辛いけど頑張って一緒に過ごしている!という感覚を持っている子どもがほとんどではないでしょうか。

 

それだけで、今の保育所に通っている子どもたちは、とても頑張っている!といえると思います!

 

保育所に通っているだけで『よく頑張っているね!』という目で見てあげることも大切かもしれません。

 

② 自分で考え、自分で行動する。

→このねらいは初体験がまだまだ多い3歳児の場合、

 

思いきり様々な遊びを楽しむ!

 

という内容になりますでしょうか☺

 

様々な遊びをする際には、出来るだけ個々に合わせて、広く深く遊べるようにしたいですね!

 

3歳のうちに、楽しく経験値を上げておきたいところです。

 

自分でやりたい!時期ですので、多少失敗しても行きつ戻りつしながらでも励ましたり、フォローしながら、達成感を味わえる環境を用意するといいと思います。

〈参考:5歳の社会性の発達の姿と保育の内容とは?!〉

【保育のねらい(5歳④社会性)】5歳の社会性の発達を活かした保育って?!後編動画
5歳の社会性の発達から、保育を考えました。発達を理解することで、子ども主体の保育が可能になります。

 

③ 自分でできることは自分でする。

→3歳児ではまず生活習慣のところからですが、先ほども申しましたが、生活習慣に限らず、初めてのことが多く、

 

失敗はつきものです!

 

3歳では失敗は𠮟責せず、‟次からはこうしたらいいよ!”とか一部でも出来たところは”頑張ったね!”と教えたり評価をすることで、意欲が低下せずに次に繋がります。

 

いろんなことが初体験でもあり‟自分でやってみたい!”と思う時期でもありますので、

 

それを活用しない手はない!

 

です☺

 

失敗は当然でつきもの!と考えられたら、3歳児を支援する保育士や保護者もイライラせずに済むかも?!😓

 

④ いろいろな遊びを楽しみながら物事をやり遂げようとする気持ちをもつ。

持続力や根気という部分ですね。

 

これも生活習慣と同じく、3歳児の場合、失敗や間違いを気にしないで居られることが、根気や意欲に繋がります。

 

失敗を気にすると、苦手意識になり、早いあきらめになってしまいます。

 

あと、子どもによってはあまりに持続しない場合は、興味と結びつけることが有効だったりします。

例)好きなキャラクター、乗り物、動物など、興味と結び付けた遊びや取り組みをするということです。

 

3歳児では、まだこれから主体性や自我が育っていく過渡期ですので、気持ちが持続しにくいということもあります。

 

なので、持続力や根気というのは、身体がしっかりしてきて、好き嫌いなど意思が明確になってくる、4歳になってから意識する方がいいかもしれません。

 

⑤ 友達と積極的に関わりながら喜びや悲しみを共感し合う。

→3歳児は友達の存在を意識はしますし、一緒に居たい気持ちは芽生えますが、自分から合わせたり譲ったりはまだ難しいですし、警戒心もあり葛藤があります。

 

また、そもそも遊びでも何でも、初体験が多く、他人どころではないので、友達に興味が持てない場合もあります。

 

なので、まずは

 

自分のペースで遊ぶか、自分に合わせてくれる相手と遊びこめること

が大切な時期です。

 

遊びこめたら満足して‟じゃあ次は(対等な関係の)誰か(友達)と!”と自分から次の段階へ変わっていくベースが出来ます。

〈参考:4歳児は、なぜわがままに見えるのか?!〉

【保育のねらい(4歳後半④)】年中児はなぜわがままに見える?!4歳後半の社会性編
4歳後半の子どもの社会性について、まとめました。一見すると、わがままにも見えるような姿がありますが、その背景は何なのでしょうか?1

 

⑥ 自分の思ったことを相手に伝え、相手の思っていることに気付く

→3歳児でも、やりたいことを要求することは、信頼出来る大人には割と早い段階から出来ていますね。

まずはそこからです。

 

この内容は、保育所では

 

保育士の先生が怖くて要求を出せないと、前に進めません。

そして、要求は最初は一方的になる方が自然です😓

 

なので、まだ3歳だと、相手の状況や気持ちなんてお構いなしなのが普通です苦笑

 

また、相手の思っていることに気付くのは、4歳になって仲間意識が出てきて、ぶつかりながらも相手の内面を意識出来るようになってきて、5歳になって、さらに友達と仲良くなるにはどうしたらいいのかな?という意識が出てきて、ようやく自然に可能になってきます!

 

なので、3歳では保育士との信頼関係をベースに、まずは自ら発信をして、相手にわかりやすく気持ちを伝えられるようにしていく時期です。

 

明確に相手の気持ちに気付くことは、5歳児中を目標にするといいと思います。4歳は、その過程と考えるといいでしょう。

 

⑦ 友達のよさに気付き、一緒に活動する楽しさを味わう。

→3歳では、先ほどと同じく、まずは一人で思いきり遊びこみ、ベースを築くことが大切な時期です。

 

一人や受け入れてくれる保育士と遊ぶことに満足をしたら、友達へと自然と興味が広がります。

 

友達のよさに気付くというのは、周囲が見えてきて仲間意識が持てて、さらに先の自分と友達との違いや差を認めて、受け入れられている状況が必要です。

 

5歳では可能でしょうが、大人数の保育所の環境では、とても難しいのではないかと思います。

 

例えば、友達の方が‟良い”場合、嫉妬になる可能性があるからです。5歳児は友達の方が優れていると感じると、自尊心が傷つくこともあります。そんな時は、適切なフォローが必要です。

 

そうならないように、5歳になるずっと以前から、

 

相手は相手で認め、自分は自分でいいんだよ!と思えるようになるための保育

が大切になります。

 

3歳から、20人程度の大人数で過ごす保育所ですと、個々に尊重されることがかなり難しくなると思いますが、、

⑧ 友達と楽しく活動する中で、共通の目的を見いだし、工夫したり、 協力したりなどする。

→協働や共同をする!ということだと思いますが、5歳児の大切な目標です!

 

〈参考:幸福への多様な道筋〉

【保育の目標は自立だけではない!】幸せへの多様な道筋
『保育の目標は自立だけではない!』 幸せへの多様な道筋を模索する、新しい保育視点を提供する内容です。保育はただ自立することだけを目指すのではなく、個々の子どもたちが幸せを見つけるための様々な方法を探求してみました。自立だけでなく、共に学び、共に成長し、幸せを見つけるための情報やアイデアを共有しましょう。

 

3歳児では、思い切り楽しく遊びこみ、自分に満足をして、4歳になって自然で内発的な仲間意識が持て、ぶつかりながらも一緒に遊ぶ楽しさを味えるように、ベースを築く時期ということになります!

 

工夫は認知力が伸びて経験を積み、多面的な思考が出来るようになってきます、5歳辺りになってから出来るようになっていきますので、3歳では、楽しく様々な遊びを経験する中で、そのベースを作っておきたい時期ですね。

 

⑨ よいことや悪いことがあることに気付き、考えながら行動する。

→3歳児はまだ初体験がメインですので、その良い悪いは判断が難しいことがあります😓

 

良いことも悪いことも経験がまだ少ないので、概念的なことが形成される過渡期です。

 

でも、保育士が3歳児がすることで『それは楽しいだろうけど、困るなあ』とか『それは嫌だな!』と気持ちを伝えておくことで、人に嫌なことをするのはダメなこと!と気づくベースを作ることは出来ます。

 

4歳児では、ルール理解は少しずつ出来てきますが、勝ちや一番の価値に気付き、拘るようすがある時期ですので、簡単なルールのある遊びを勝ち負けの調整が出来る大人を相手にすることで、ルールを守る経験を無理なくすることが出来ます。

 

生活習慣などのルールと、勝ち負けのある遊びのルールを守ることとは違いますので、注意が必要です。

 

⑩ 友達との関わりを深め、思いやりをもつ。

⑪ 友達と楽しく生活する中できまりの大切さに気付き、守ろうとする

⑩⑪も、これまでに書かせていただいた内容と同じような保育を、3歳の時期にしておくことで、5歳児以降に自然に目標達成が出来るベースを作ることが出来るのではないかと思います☺

〈参考:就学前の6歳の社会性の発達の姿と保育の内容〉

【保育のねらい(6歳④社会性)】就学を迎える幼児期の集大成!6歳の社会性の発達を活かすには?!前編
幼児期の集大成である、6歳の社会性の発達がわかる記事です。就学を迎える6歳の保育を考えました。

 

⑫ 共同の遊具や用具を大切にし、皆で使う。

→物を大切にすることは、3歳児は正直まだ難しいです😓

 

何分初体験で失敗が多いですので、大切にする意味もわからないですし、方法も思いつきません。

 

ですが、壊れたりした時が伝えるチャンスです!

 

『壊れちゃったけど、次からはこうしたら壊れないし、もっと遊べるよ!』と。

 

なので、上手く遊べた時は褒めて強化をし、ある程度は壊れたり、物を大切に出来ないことは過渡期と受け止めるしかないでしょうね😓

 

でも、3歳児での雑な扱い方しか出来なかったり、おもちゃなどを独占したかった気持ちから、ルールを守り、共有も出来るようになっていく、4歳の発達へと繋げていく!という声かけや支援が大切です。

 

⑬ 高齢者をはじめ地域の人々などの自分の生活に関係の深いいろい ろな人に親しみをもつ。

→幼児期の場合は、子どもが主体的にいろいろな人に親しみをもつ!というよりも、親しみが持てるように”大人が”するということでしょうね。

3歳児の場合を考えると、初対面の人への不安や葛藤がまだ残っている場合がありますので、注意が必要です。

 

ここまで保育所保育指針解説のねらいと内容について考えてきましたが、

 

5歳児6歳児の目標に向かって、3歳児ではどんなベースが必要なのか、そして明確な自我や仲間意識が出てくる過渡期である4歳児では、3歳児での様子を踏まえ、何が5歳児の目標に繋がるのかを個々に考えるのがとても大切なことだと思います。

 

今の表記の仕方だと、5.6歳のねらいを一足飛びに、3歳児の全体に対して保育のねらいにしている可能性があり、ちょっと怖くなりました、、😨

 

そのために、3歳児以上とざっくりとした区分にせずに、3歳児、4歳児、5歳児、そして就学前の6歳児と、年齢別に明確に発達の姿を示す必要があると思います。

そして、個人差も大きいですので、発達は年齢ではなく、順番を意識することが大切なのは言うまでもありません。

 

保育所保育指針の3歳児以上という区切りについて

私は区分するにしても、3歳児以上で区切るのは適切ではないとも考えています。

 

それはなぜかというと、

3歳までは4歳以降と比べても、より1人の個人として尊重され、それを大人が支える必要があると考えているからです!

 

何分、まだまだ初体験を積む時期ですので、友達や集団よりも自分のことで精一杯!といいますか、、

 

4歳児は以前ブログにも書きましたが、固有の自我が芽生えます!

 

〈参考:3歳児と4歳児は全くの別人?!〉

https://komaranaisekaiforkids.net/2022/11/21/hoikunonerai-4saijinojiga/

 

その上で、内発的な仲間意識が出てきます!!

 

これはとても素晴らしい成長の姿です!

 

そこで初めて、‟友達”や‟集団”をより深く意識出来るようになるのだと思います。

 

自然な形で。
無理なく。

です。

 

個として尊重される必要のある3歳児以下と、自然に友達を意識出来てくる4歳児以上で区切るのが適切だと思っていますが、いかがでしょうか😓

 

〈動画まとめ〉

 

 


ここまで【保育のねらい(3歳児)】3歳児は自立、友達、集団をねらいに出来る段階なのか?、をお読みいただきありがとうございました。

ご意見ご感想などございましたら、コメントでいただけたら、とても嬉しいです☺

 

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