こんにちは。
子どものみかたブログです!
最近、重松清さん原作の2017年公開の映画『幼な子われらに生まれ』を観ました。
少し古い映画ですが色褪せることのない、保育士の皆さんや子どもに関わる全ての人に、凄く見て欲しい映画と感じましたので、ご紹介したいと思います!
観終わった後、胸の奥がじんわりと熱くなるような、でもちょっと苦しくもなるような、そんな感覚が残りました。
離婚が当たり前になった時代だからこそ、子どもの心を忘れたくない
この映画は、「児童福祉そのもの」だと私は思いました。
テーマは“離婚”と“再婚”、そしてその渦中にも確かに居る“子ども”。
今では珍しくなくなった家族のかたち。
でも、だからこそ見えてこない“子どもの声”が、この映画にはたくさん詰まっていた気がします。
昔は「離婚=我慢しなかった人」だった
私が子どもの頃(約40年以上前)は、離婚はまだ珍しく、なんとなく“我慢が足りない人たち”というイメージがありました。
世間体を気にしたり、女性が経済的に自立しづらかったり…いろんな理由で、続けるしかない夫婦関係もあったんだと思います。
今は「それぞれの人生を大切にする」考え方が広まり、価値観の違いで別れることも自然になってきました。
それ自体はそれほど悪いことじゃないと思います。
でも――
その裏で、子どもたちの心はどうなっているんだろう?と、もう少し深く考える必要があるのかも。
子どもは、すべてを“感じている”
「子どもがいるから別れない」
そんな時代もありました。でも、今は違います。
別れる選択をするのもアリ。
だけど同時に必要になってくるのは「子どものメンタルケア」です。
親が思っている以上に、子どもは夫婦の会話を聞いています。
「自分がいなければ…」「もう一方の親に会いたい」そんな思いを、表に出さずとも抱えていることもあります。
特に思春期の再婚は、子どもにとってとても繊細な時期。
新しい家族との関係づくりに時間も心も必要です。
元夫婦の子ども、新しい夫婦の間に生まれた子ども、その関係性は本当に難しい。
「大人の都合」では済まされない子どもの心
新しい家庭ができた時、つい小さな子や新しく生まれた子に意識が向いてしまうもの。
でも、そんな時こそ、元夫婦の子どもにこそ丁寧なケアが必要だと思います。
「自分も見てほしい」
「本当に大事にされているの?」
子どもは大人の気持ちを敏感に察します。無意識に出た態度一つが、子どもの心を傷つけてしまうこともあるのでしょう。
映画に登場する子どもたちのリアル
映画に登場する子どもたちが、本当に素晴らしい演技をしていました。
特にお姉ちゃんの複雑な気持ちは、見ていて胸が苦しくなるほどリアル。
妹の無垢な言葉や行動が、物語の救いになっているのも印象的でした。
子どもって、大人の建て前や曖昧な言葉にズバッと本音で迫ってくる。
大人の弱さや本心を、あっさり見抜いてしまうんですよね。
離婚や再婚――「子どものせいじゃない」と伝えよう
離婚は、やっぱり子どもにとって重大な出来事です。
大人がどれだけ前向きに別れるとしても、それは「子どもには関係ないこと」ではありません。
「あなたのせいじゃないよ」
「これからもずっとあなたのことを大事に思ってるよ」
そんな言葉を、周囲の大人は何度でも伝えてあげてほしいと思います。
専門家の関わりも、“選択肢”の一つに
離婚や再婚において、子どもの心のケアはとても難しい。
だからこそ、場合によっては第三者の力を借りることも大事なんじゃないかなと思います。
メンタルケアの専門家、離婚後の支援をしてくれる人たち、そういった存在がもっと身近になるといいなと感じました。
この映画は、ただの“家族ドラマ”ではなく、私たち大人が見落としがちな子どもの心の声に向き合うきっかけになる作品でした。
これからの時代、どんな家族のかたちであっても――
「子どもの心を真ん中に置く」ことが、もっと当たり前になりますように。。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
もし、共感して頂けるところがございましたら、嬉しい限りです!
ご意見・ご感想など 子どものみかたブログ読者の方から頂きましたご意見などです。