【探偵ナイトスクープ子ども名作回】「かわいくないからマスク外せない」――思春期の自意識と向き合うヒント

こんにちは。

子どものみかたブログです！

今回は、子どもの日ということもあって、過去の探偵ナイトスクープの子ども神回から、思春期児童の支援を考えてみたいと思います！

【思春期のマスク問題】探偵ナイトスクープから考える子どもの心

2022年9月9日放送の「探偵ナイトスクープ」（ABCテレビ）を、改めて取り上げたいと思います。

これまでも番組ではたびたび「子どもの心理」をテーマにしてきましたが、今回は思春期の子どもの心にグッと迫る内容でした。

思春期はおおよそ11歳ごろから18歳ごろまで続きます。心も体も大きく成長し、大人へと近づく大切な時期。でもその分、心と体のバランスが崩れやすく、ストレスを感じやすい繊細な時期でもあるのです。

今回の依頼者は、中学1年生の女の子のお母さん。

娘が「マスクを外せない」という悩みを抱えており、どう声をかけても心を開いてくれない…というものでした。

大人はつい「大丈夫！気にしなくていいよ」と励ましたくなりますよね。でも、彼女は聞く耳を持ちません。
「かわいくない」「マスクを取ったらがっかりされる」——そんな風に自分の顔を過剰に気にしてしまうのです。

これは、思春期ならではの「自意識の強さ」。
大人にとっては些細に見えることでも、本人にとってはとても重大な問題なんです。

この依頼に対し、探偵・麒麟の田村さんがとった方法は、「彼氏の力を借りる」というものでした。

そう、大人ではなく、同じ世代の「彼氏」に声をかけてもらうのです！

思春期の子にとって、親や先生の言葉よりも、「大切な人」の存在が居たりします。

彼氏に「自分もマスクを外すから、君にも外してほしい。外したって気持ちは変わらない」と伝えてもらったことで、彼女の心は動きます。

そして彼女は、初めてマスクを外しました。

ちょっと出来すぎな展開…と思いつつも（笑）、とても感動的な場面でした。

でもふと思います。

もし彼氏がいなかったら？
誰が、どう支えるのが良かったのでしょうか？

大人が直接言っても響かないのが思春期。

でも今回のことから、本人が「好き」「憧れている」存在からの言葉なら届くかもしれません。

たとえば、芸能人やYouTuber、スポーツ選手など、影響力のある存在の声なら心を動かせるかもしれません。

また、私たち身近な大人にできることは、「顔や見た目以外の価値」を日々伝え続けることです。

すぐに響かなくても大丈夫。
「今すぐできること」ではなく、「いつかできるようになる土台」を育てるのが大人の役割だと私は思っています。

ある学校では、コロナでマスクをし始めた時に、顔写真を撮っておいて、教室に貼っておくという対策をしたところがあるとお聞きしたのですが、マスクを外してもいい状況になる場合を読んで、よく支援したなあと感心いたしました。

長い目で見て支援をするという事も、保育や教育では大切な事ですね！

とても勉強になりました。

子どもは、思春期を経てほとんどの場合、周りや自分を客観視できるようになります。
その時に、私たち大人が投げかけた言葉がふと思い出され、支えになるかもしれません。

だからこそ、「今できないこと」を責めるのではなく、子どもの存在そのものをまるごと認めることが大切ではないでしょうか。

思春期の支援とは、子どもの力を信じて待つこと！

焦らず、諦めず、愛情を込めて関わること。

その姿勢が、子どもたちの未来をつくるのではないでしょうか？

ご感想や、あなた自身の「思春期の記憶」などありましたら、ぜひ聞かせてください。