こんにちは☺ 子どものみかたブログです!
今回は、保育においてとても大切な「待つこと」について、子どもの発信の育ちという視点から考えてみたいと思います。
◆「待つ」ことが、育ちを支える
保育の現場では、「子どもを待つことが大事」とよく言われます。
たとえば、基本的生活習慣が身についていく過程では、最初から上手にできる子なんていません。
- 動きが不器用だったり
- 衣服や体の構造がうまくイメージできなかったり
- 「なぜやるのか」がわからず、やる気が出なかったり
そんな子どもたちにとって、最初は「できないこと」が当たり前。
だからこそ保育者は、楽しい声かけや歌などを通して、その活動そのものが「ちょっとやってみたいな」と思えるような関わりが必要です。
そのためには、大人の心と時間の余裕が欠かせません。
◆子どもの「言葉にならない声」を聴く
子どもが何かを言おうとしているときに、つい大人が
- 「〇〇したかったんだね〜」
- 「〇〇でしょ?」
と、先回りしてしまうことってありませんか?
または、やろうとしていることを大人が先にやってしまうことも。
そうした対応が繰り返されると、子どもはこう思ってしまうかもしれません。
「言わなくても伝わるなら、言わなくていいや」
「言っても意味ないかも」
結果として、感情表現が少ない子どもになってしまうかも。
◆「まずは、聞く」に徹する
子どもが話しかけようとしているとき、
大人に求められるのは「アドバイス」よりも「受けとめる姿勢」です。
少しくらい言葉が間違っていても大丈夫。
- 「そっかあ」
- 「なるほどね」
- 「わかったよ」
そんなひとことが、子どもの「話してよかった!」という気持ちに変わります。
それが、「また話してみようかな」という意欲につながっていきます。
◆気持ちを言葉にできる力は、一朝一夕には育たない
子どもたちは、ポジティブな気持ちは比較的伝えやすいです。
たとえば…
- 「これで遊びたい!」
- 「もっとやりたい!」
といった表現ですね。
逆に、「やりたくない」「イヤ」といった単純なネガティブ表現も、案外言いやすかったりします。これは、「やる・やらない」の2択だからです。
でも、そこに理由が加わると一気に難しくなります。
- 「私は〇〇だから△△したくない」
- 「〇〇だから△△してほしい」
こうした説明には、語彙力・想像力・状況理解などが必要で、発達の中でゆっくりと育っていきます。
だからこそ、年長児くらいからは特に丁寧に支えたい発達です。
◆「気持ちを伝える力」は、生きていく力
困ったとき、怒っているとき、悲しいとき。
「自分の気持ちを言葉で伝えられる力」は、人と関わりながら生きていくための土台になります。
「何でも一人でできるように!」も大切ですが、ひょっとしたらそれ以上に、
困ったときに助けを求められる人になること。
これって、すごく大事な力だと思うんです。
◆だからこそ、保育では「待つ」ことを大切に
子どもが「伝えたい!」と思える環境をつくるには、大人の時間的・心理的な余裕が不可欠です。
言葉で伝える楽しさ、伝わる嬉しさを積み重ねていくことで、
子どもたちは、自分から言葉を使って「助けて」「わかって」と伝えられるようになっていきます。
それは、きっと将来の「生きやすさ」につながるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました☺
もし、共感できるところがありましたらとても嬉しい限りです!!
ご意見・ご感想など 子どものみかたブログ読者の方から頂きましたご意見などです。