保育士のために

「男性保育士に子どもの着替えや排せつをさせないでほしい」と言われたら

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男女の保育士が一緒に保育している様子 保育士のために

こんにちは。

子どものみかたブログです!

 

今回のお話は、有名芸能人が発信していたりしているのを見かけましたが、

「男性保育士に娘の着替えや排せつ介助をしてほしくない」

そんな声について考えてみたいと思います。

理由としては、幼児性愛者による性犯罪の不安や、万が一のことがあったら…という心配。

でもその前提には極端な「男性保育士=性犯罪者」という見方があるのではないでしょうか。


疑いの目で見続ける社会は、幸せ?

確かに、どんな人にも“100%完璧な人で大丈夫”はありません。
でも、すべての男性保育士を疑いの目で見るようになると、どうなるでしょうか。

保護者としては、保育士を信じることができず、四六時中監視しないといけない。
子どもにとっても、「あの先生は信用できない」と言われている環境で過ごすのは、健やかな心の育ちにつながるでしょうか?

そして、信頼されていないと感じながら働く保育士のモチベーションはどうなるでしょう。
「誰かのために頑張りたい」「子どもたちにいい関わりをしたい」と思えなくなってしまったら、
支援の質も下がってしまうかもしれません。

だから女性のみにしたら良いと言えるのかについても、のちに考えてみたいと思います。


保育も福祉も「人と人」の仕事

保育や教育、福祉の仕事は“人と人”の信頼で成り立つ仕事です。
お互いの信頼がなければ、どんなに制度やマニュアルが整っていても、うまくいきません。

だからこそ、「保育士に任せる」=「ある程度信じる」ことが前提になります。
もちろん、気になることがあれば遠慮なく伝えていただくことは大切です。それが共に子どものために出来ることを考えて、同じ目的のために歩んでいくことになります。

でも、最初から「男性だから無理」と決めつけるのは、少しもったいない気もしますし、広い意味では男性の職業選択の自由が侵害されてしまうということなのかも?!


子育てに「男性」も「女性」も

もう少し視点を広げて考えると、子育てって本来、
男性的なものと女性的なもの、どちらの関わり方もある方が自然だと思うのですがどうでしょう。

それぞれに持っている感性や視点、関わり方の違いがあるからこそ、
子どもは多様な経験を通して育っていける。

保育もまったく同じです。

もし保育現場に男性保育士がいなかったら、
モデルとしての「男性の特徴」「男性との安心できる関係性」を、子どもたちはどこで学ぶのでしょうか?


男性保育士がいることは、社会にとっても大切なこと

「父親の育児参加がまだまだ課題」と言われるこの時代、
男性保育士が自然に子育てに関わっている姿を子どもたちが見て育つことは、
これからの世代にとって、とても意味のあることだと思います。


信じる力を育むという視点

「男性保育士が不安」と感じる背景には、
もしかしたらその方自身のこれまでの育ちや経験が影響していることもあるかもしれません。

男性に酷く裏切られた経験だったり。

私たちは人間なので、誰かに裏切られることもあります。

でも、それでも「信じる」ことを学んでいくことが、人生を豊かにしてくれるのではないでしょうか。

 

「他人を信じられない」ということは、
もしかすると「自分を信じられていない」ということでもあるのかもしれません。


保育現場としての取り組みも大切に

もちろん、保育園としてもできる限りの取り組みは必要です。

  • 男性保育士だけでなく、保育者同士が互いを確認し合う複数体制づくり
  • 死角をつくらない環境整備
  • 保護者が自由に見学できるオープンな保育現場づくり
  • 実習生やボランティアなど外部の目が入る仕組みづくり

これらは、信頼を築く土台になります。

また、物心がついてきた時期以降や思春期の子どもへの排せつや着替え・入浴の支援などについては、
子どもの人権を守る観点から、同性の支援者であることが原則であるべきだと思います。


最後に

人を信じるって簡単なことではありません。
でも、「保育士に子どもを預ける」と決めた時点で、少しでも「信じてみる」ことが必要です。

男性か女性かだけで判断せず、
その人がどんな想いで保育をしているのか、子どもにどう関わっているのか、
見て、感じて、一緒に子どもを育てていく感覚が持てたら…きっとそれがいちばん豊かな子育てになると私は思います。


 

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