こんにちは☺
いつも「子どものみかたブログ」を読んでくださって、本当にありがとうございます!
今回は、保育士として誰もが一度は考えるテーマ、
「集団を一度に動かせる保育士って、いい保育士なの?」について、
ちょっと立ち止まって考えてみたいと思います。
新人の頃は特に、「あんなふうに集団を一気に動かせたらいいな〜」って思うこと、ありますよね。
でも、それって本当に子どものためになっているのでしょうか?
集団を動かせる=いい保育士…ではないかも?
たしかに、
「みんな〜集まって〜!」
「今から〇〇するよ〜!」
と声をかけるだけで、子どもたちが一斉に動いてくれたら、楽だし、保育がスムーズに進みます。
でもそのとき、その子たちは本当に「わかって」「納得して」「自分から」動いているのでしょうか?
まだ言葉の意味が完全にわかっていなかったり、
「怒られるから従っておこう」と思っていたり、
本当はやりたくないけど仕方なく動いている子がいたとしたら…
それって、ちょっとどうかな?って思いますよね。
指示に従う子ども=育ってる?それとも…
よくあるのが、3歳児あたりの子どもが
「なんとなく」指示に従って動いている姿。
でも、これはまだ自分の考えがはっきりしていなくて、
「よくわかんないけど、先生が言うからそうする」
という段階なんです。
それを「ちゃんとしてる!」と評価してしまうと、
4歳くらいになって自己主張が育った子どもを、
「言うことを聞かなくなった子」と誤解してしまうことも…。
実は、自己主張が強くなるのは成長の証!
それを“悪いこと”ととらえてしまうと、せっかくの発達の芽をつぶしてしまいます。
子どもが自分から動けるようになるには?
子どもが自分から大人の話を聞いたり、動いたりするためには、
まず「この人は自分のことをわかってくれてる」「安心できる」っていう信頼関係が大前提です。
「困ったら助けてくれる」
「ちゃんと話を聞いてくれる」
「ありのままのどんな自分でも受け止めてくれる」
そんな大人との関係があって、はじめて子どもは自然に耳を傾けられるようになっていきます。
逆に、「わかってくれない」「怖い」と思っている大人の言うことは、
心からは受け入れられません。たとえ表面上は従っていても、それは本音じゃないのかも?!しれません。
それ、もしかして“虐待”になってない?
ちょっと強い言い方になってしまいますが、
もし子どもが「怖いから従う」「怒られるのが嫌だから動く」
というような状況になっているなら、それはもう保育ではなく、支配になってしまいます。
必要以上に大声で怒って怖がらせたり、
「そんなことしてたら〇〇できないよ!」と脅したり、
体を押さえて無理に動かしたり…。
これらはすべて、場合によっては“虐待”にあたることがあります。
📎参考記事:
保育士による虐待を防ぐにはどうすればいい?
社会に出る準備より、今を大事に
「学校に行ったら言うことを聞けないと困るよ」
「そんな態度じゃ社会でやっていけないよ」
そんな言葉、つい口から出てしまいそうになりますが、
幼児期の今こそ「自分を大事にしてもらう」経験をまずはたっぷり積むときなんです。
自分を受け止めてもらった子どもは、やがて周囲にも興味がわき、
自然に相手の話を聞いたり、誰かとうまくやっていきたい気持ちが芽生えたり、それが大人からの指示(説明や説得)によって自分から納得して動いたりということに繋がっていきます。
それが「社会性が育つ」ということ。
焦らず、順番を大事にしていきたいですね☺
じゃあ、どうすれば“いい保育士”に近づける?
私もまだまだ試行錯誤の毎日ですが、
新人でも、経験が浅くても、日々の積み重ねで確実に成長できます!
こんなふうに考えてみるといいかも:
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今日の子どもの様子を振り返ってみる
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「(声掛けの方法も含めて)こんなふうにしてみたらどうかな?」と仮説を立てる
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実際にやってみる
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結果を見て、うまくいったか考える
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よかったら続けてみる。うまくいかなかったらやり方を変える
この繰り返しだけでも、保育力はぐんぐん上がっていきます。
通勤中にちょっと考えるだけでもOK!
無理のないペースで、自分の“保育ノート”を頭の中に持てるといいですね。
【まとめ】
「集団を一度に動かせる」ことがすごいわけじゃなくて、
“どういう理由で”動いているのかが大事。
大人の言葉に自ら耳を傾けようと思える子どもに育てること、
そのために、自分の事をわかってもらえているという安心感と信頼関係のベースをていねいに築いていくことが、ほんとうの“いい保育”なのかもしれません。
地道ですが、それしかないのかも、、
📎あわせて読みたい:
【保育のねらい(社会性)】乳幼児期に重要な社会性の発達とは?
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