こんにちは☺ 子どもの正しい見方を知って、子どもの味方を増やしたい!子どものみかたブログです!!
今回は、記念すべき保育講座シリーズの第1回目、講義1 理想の保育士って?私って保育士に向いている?!です!(注:最後に動画版あり)
保育士資格試験に合格された皆様、これまでの試験勉強、本当にお疲れさまでした☺
数年にもわたって頑張ってこられた方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、
新人保育士さんが安心して保育現場で働けるための10の講座をご案内させていただきます☆
以下、初回の講義の始まりです!
〈参考:【子ども主体の保育への道】子ども主体の保育をするための講座オリエンテーション〉
自己知覚
講師なさり:皆さん、こんにちは。講師のなさりと申します。
早速ですが、講義1『理想の保育士って?私って保育士に向いている?!』を始めたいと思います。
まず初めに、自分がなろうとしている『保育士』はどのような仕事なのか?を考えることからがスタートです。ひょっとしたら、私は保育士として通用しないんじゃないか?とか、今自分が持っている保育観は、自分の成育歴や育った環境に影響されすぎていないか?など、保育現場で働く前にあらかじめチェックする必要があるかもしれません。
この講義では、自分で自分のことを理解する(自己知覚)の機会にしていただきます。
保育の実践は、自分が最初に持っている、子育て観や教育観にとても影響を受けます。現役の保育士も養成校卒業組もそうですが、保育士としての自分を客観視できていない方がおられるのかもしれません。そうなると独善的な保育であったり、偏った保育になりがちです。
ですので、今一度『自分』は何者なのか、そして自分がなろうとしている『保育士』としての自分は、どんな人物なのかを考えて頂きます。次に、真の『保育士』になるため、何が必要なのかを一緒に考えさせて頂ければと思います。
早速ですが、講義に入ります☺
らな:わー、講義が始まるんだ!ちょっと緊張するなぁ。
あゆみ:そうですね、でもこの講義、自分自身を客観的に見つめ直す、いい機会だと思います。自分の保育士像を考えるのは大事ですよね。
らな:そうだよね。自分がなろうとしている保育士って、どんな人なのか、ちゃんと考えておかないと、保育現場でうまく活躍できないかもしれないよね。
あゆみ:私も、自分の子育て観が影響している部分って、実は気づいてないかもしれないです。だから、この講義で自分を客観視してみたいと思います。
らな:そうだよね。自分がどんな保育士になりたいのか、改めて考えてみるのもいいかもしれないね。
講師なさり:皆さん、今回の講義の意図を理解してくれて、とても嬉しいです。そこで、まず自己知覚をして頂くために質問をします。
答えを書き出してみてください。
質問1 どんな保育士になりたいですか、また子どもにはどんな子どもになって欲しいですか?
書き出してみてください。
そして、
質問2 自分ってどんな人? 幼少期、学童期、青年期はそれぞれどのような教育を受け、どのような親子関係だったのでしょうか?
これも書き出してみてくださいね。
振り返るのが辛い人もいるかもしれません。その場合は、飛ばして頂いても大丈夫です。 この答えは、理想の保育士像に重大な影響を与えている可能性があります。
らな:うーん、私は優しい保育士になりたいな。子どもたちが笑顔で過ごせるように、楽しくて優しい保育士になりたい!
あゆみ:私は、子どもが自分らしく成長できる環境を提供できる親になりたいです。自信を持って、自分を表現できる子どもに育ってほしいです。
なるほど。では、質問2に対してはどうですか?
らな:自分はちょっとおっちょこちょいで、いつもあわてんぼうだなって思う。学校では、創造的な活動が好きで、自由な雰囲気の学校が好きだったかな。友達とはいつもふざけて遊んでいたけど、時々怒られたりもして…笑 幼少期は、家族旅行や友達と遊んだ思い出がたくさんあって、親は一人っ子ということもあって、大事にしてくれたし、いつも優しくて温かかったし、自由な方針で育ちました。
あゆみ:私は真面目過ぎると言われることが多いかもしれません。学校では真面目に勉強や生徒会で学校運営に取り組んでいました。友達との関係も大切にしていましたが、時々自分の考えや価値観が合わないと感じることがありました。私は厳格と言えるような家庭で育ちました。親は常に礼儀や規律を重んじ、厳しい躾を受けることが日常でした。正直、それが少しつらく感じることもありました。
なさり:それぞれのご家庭の環境や価値観が、皆さんの考え方や人間関係に影響を与えていることがよくわかりますね。らなさんの自由な雰囲気の家庭での成長や、あゆみさんの厳格な躾を受けた経験は、保育士や親としてのアプローチにも反映されることでしょう。それぞれの経験が、子どもとの関わり方や保育のスタイルにどのように影響を与えるか、私自身の育った環境からも、少し考えてみましょう。
なさり:私が最初描いていた理想の保育士は、受容と共感が出来ること!それだけが全てと言った感じでしたが、それだけでは子どもの成長発達のニーズには足りないことがわかりました。
それは、私が子どもの頃受けてきた教育や親子関係が強く影響していると考えられます。親は厳しく、特に母親はいわゆる教育ママと言えるものでしたし、学校教育は一クラス50人の大所帯で、個別に何か先生に相談したり、アドバイスを受けることがほぼ不可能な状態でした。学校教育そのものは、規律が当たり前に求められ、校則も意識されましたし、先生の言うことは絶対!というような世間の雰囲気もありました。今でいう、同調圧力というものでしょうか。子どもが多かったせいか、個別に先生から影響を受けたというのは、あまりありません。その分、親や友達との関係性が人格形成や考え方に大きく影響していると感じます。それが私が当初、保育で大切にしたいと思っていた、受容と共感に繋がっていると思います。
らな:なるほど、なさり先生がそういった理想の保育士像に至った背景がよくわかりました。やっぱり、自分の過去や育った環境は、今の自分に大きく影響しているんだね。私も保育士になる前に、自分の過去や家庭環境を振り返って、どんな保育士になりたいかと照らし合わせて、考えてみるべきだなって。
あゆみ:確かに、なさり先生の話を聞いていて、自分の成育歴や家庭環境って、意識しないと見えてこないけど、とても大事なんだなって感じました。私も自分の過去をしっかりと振り返って、今後の親としての子育てに役立てていきたいと思います。
講師なさり:らなさん、あゆみさん、今回の講義の意図を理解して頂いて嬉しいです。過去や育った環境は、私たちの考え方や行動に大きな影響を与えます。自分を知ることは、子育てや保育の現場では大切なことです。
さらに、自分を深堀するために、
質問3 好きな食べ物とその理由、また好きな映画とその理由、あれば好きな本とその理由を聞いてみたいと思います。また、特技は何ですか?この質問には、あまり硬く考えずに、雑談風にリラックスした状態で答えてもらうことで、自分の考え方を違う角度で探ることになります。
らな:ああ、それは面白そうだね!じゃあ、今度はあゆみさんから答えてもらおうかな。
あゆみ:はい、わかりました。私の好きな食べ物は野菜炒めです。栄養が豊富で、体に良いというのが一番の理由です。映画の方は、感動系のドラマが好きです。人間の強さや希望を感じるストーリーに心が温かくなります。本も、奥深い人間ドラマが描かれていて、心に響く作品が好きです。特技は、料理が得意ですね。
らな:すごいね、あゆみさん。ちゃんと考えてるんだなあって。私はね、好きな食べ物はお寿司!回転寿司が大好きで、10皿以上でも食べちゃう。映画は、名前は忘れちゃったけど、音楽やダンス、ストーリー全体がすごく素敵で感動しちゃった作品が好き。本は、最近は魔法系の世界観の作品にはまっちゃって。特技は、バドミントンが得意だよ!
講師なさり:それぞれの理由や選び方、興味深いですね。
あゆみさんは品のある感性を持っているようですね。好きな食べ物や映画、本がどれも心温まるものばかりで、人間的な成長や人との関係性を求めている方なのかもしれません。料理の特技も持っているということで、細やかな気配りや工夫ができる几帳面なところがある人物と想像されます。
一方、らなさんは明るく活発な性格が伝わってきますね。好きな食べ物や映画、本もエンターテイメント要素が強く、楽しいことや刺激を求める傾向が見受けられます。体を動かすことやスポーツが好きというのも、行動力や挑戦する姿勢があることを示しています。
自分の好みや興味がどんなふうに自分の保育観や子育て観に反映されていて、また、それを活かす方法を考える良い機会にしてください。また、自分のネガティブな部分が意識された場合は、それを克服しようとすることで、理想の保育士に近づくことが出来るかもしれません。ここでようやく、自己知覚についてのお話は終了で、今日の本題の子どものニーズの話に移ります。
子どもの側から見たら、どんな保育士であって欲しいのか? 発達の課題から考えてみたいと思います!
らな:わー、子どものニーズについてのお話も楽しみだね!子どもって、本当に純粋で素直だから、彼らがどんな保育士を求めているのか、知るのはとっても興味深いよね。
あゆみ:はい、確かに。子どもの発達段階や課題を理解して、それに適した関わりを提供することが大切ですね。子どもが安心して成長できるよう、私も日々努めていきたいです。
素晴らしいです!子どもたちのニーズを理解し、それに応える保育を提供することが保育士の大切な役割です。子どもたちとの関わりの中で、彼らの成長を支援していく喜びを感じながら、日々保育や子育てをしていきましょう。それでは、おおまかにですが、各発達年齢での子どものニーズを確認しましょう。
0~1歳(乳幼児期):
- 身体的なニーズ: 食事、睡眠、清潔な環境が必要です。
- 安全と安心: 乳幼児期の子どもは、安心感を求め、人との愛着関係を築くことが重要です。
- 感覚的な刺激: 色や音、触覚など、感覚的な刺激が大切です。感覚刺激から世界を探求します。
2歳(幼児期初期):
- 身体的ニーズ: 自己食事の練習や基本的な衛生習慣を身につけます。探索活動から運動機能が向上します。
- 意志の表現: 自分の意志を強く持ち、親や保育者の指示に反抗します
- 探求: この時期の子どもは周囲に少しずつ好奇心を持ち、自分で物事を試したり探求したりすることが多くなります。
3歳(幼児期中期):
- 身体的ニーズ: 自己食事や衛生習慣がさらに向上し、運動能力も発達し、走ったりジャンプしたりすることが楽しくなります。
- 認知的発達: 経験を積み重ね、数字や形、色などの基本的な概念を学びます。
- 社会的スキル: 他の子どもとの関わりを通じて、場所のシェアリングをして、相手への関心を示し始めます。
4歳(幼児期後期):
- 身体的ニーズ: 運動能力や体力が向上し、より複雑な遊びや運動に挑戦しようとします。
- 言語とコミュニケーション: 話すことが上手になり、長い文章を理解し始めます。意見を述べたり、考えを主張したりすることが増えます。
- 社会的スキル: 他の子どもとの仲間意識や競争の概念を理解します。ルールや規則を守ることにも関心を持ちます。
5歳(幼児期後期):
- 身体的ニーズ: 運動能力や体力が向上します。スポーツやルールのある遊びが好きになります。
- 認知的発達: 数やひらがなの読み方など、より高度な認知能力が求められます。興味を持つ分野が多様化し、好奇心が旺盛です。
- 社会的スキル: グループでの活動や協力が増え、友情や集団遊びが重要になります。
〈参考:【保育のねらい(1歳児~)】1歳後半に初めて現れる発達の特徴とは?(1,2/3段階目)〉
なさり:これらの各発達年齢を踏まえ、
質問4 子どもから見た、こうあって欲しい!という理想の保育士とは?
答えを書き出してみてください。それから、最初に考えた、理想の保育士像と比べてみましょう。
では、らなさん。初めの質問では、『優しい保育士になりたい、子どもたちが笑顔で過ごせるように、楽しくて優しい保育士になりたい!』とおっしゃっていましたが、0から5歳の発達のニーズを踏まえると、どう思われますか?
らな:そうだね、優しいだけじゃ、子どもたちのニーズを満たせないこともあるよね。だって、自己主張が強くなる時期もあるし、そんな時はただ優しいだけじゃ対処できないこともあるんじゃないかなって。だから、子どもたちの気持ちを受け止めながら、適切なルールやルーティンを提供して、安心感を与えることも大切だと思う。3歳や4歳になると、自己主張が強くなってくるから、彼らの気持ちや考えを尊重し、自分を表現できる場を提供することも必要だよね。そのためには、子どもたちとのコミュニケーションを大切にして、彼らの発達段階や個々のニーズに合ったサポートをしていくことが大切だと感じました。
なさり:らなさん、とっても素晴らしいと思います!子どもたちの発達段階や個々のニーズに合わせて、適切なサポートを提供することが大切だと気づいたようですね。そうした配慮があるからこそ、子どもたちは安心して自分を表現し、成長することができるんです。その姿勢は、本当に素晴らしいです!
では、あゆみさんは初め『子どもが自分らしく成長できる環境を提供できる親になりたいです。自信を持って、自分を表現できる子どもに育ってほしい』とおっしゃっていましたが、どうですか?
あゆみ:そうですね、初めの考えと比べると、0から5歳の子どもの発達段階を考えると、私も自分らしく成長するための環境を提供するだけでは足りないと感じました。子どものニーズに合わせた、適切な支援が必要だと思います。例えば、私の娘もそうですが、2歳の子どもは自己主張が強くなり、自分の意志を表現したがりますが、それに対してどう関わるか、どんな環境を提供するかが重要です。そのためには、自己調整や切り替える気持ちを持つためのサポートも大切です。つまり、私も子どもの成長発達段階に応じて、環境やサポートを適切に提供できる親になる必要があると思いました。
講師なさり:自分らしく成長できるというのは、ある意味で個々の子どもの弱点を認めたり、得意なところを伸ばすとも言えるので、とてもいい理想像だったのではないでしょうか。同時に、あゆみさんの視点はとても重要ですね。確かに、子どもの成長段階に応じて適切な支援を提供することが必要です。2歳の子どもの場合、自己主張が強くなりますが、それに対してどのように関わるかは重要なポイントです。自己調整や切り替える力を身につけることも、子どもたちの成長にとって大切な要素ですね。保育者がそのサポートを提供し、子どもたちが自らの可能性を広げる手助けをすることが、保育の醍醐味の一つでもあります。
まとめ&放課後トーク
なさり:お疲れさまでした。
いかがだったでしょうか?
皆さんに感想を聞いてみたいと思います。初回の講義でしたが、いかがだったでしょうか?らなさん、あゆみさん。
らな:講義はすごく面白かったよ!0から5歳の子どもの成長って、普段あまり意識しないけど、本当に特徴があって興味深いなって。特に、自分の理想の保育士像と、実際の子どものニーズって、なんだかギャップがある気がしてね。でも、そのギャップを埋めるために、これからどんなことを学んでいけるか楽しみ!保育実習で3歳児と関わったことがあってさ。その時は、彼らがどんな風に成長しているのかを間近で見ることができて、本当に貴重な経験だったよ。3歳児って、好奇心旺盛で元気いっぱいだから、一緒に遊んでいるだけでも楽しかったし、彼らの成長を支えることができる保育士になりたいって思ったんだ。
あゆみ:はい、私も今回の講義はとても興味深かったです。子育て中の親として、自分の子どもがどんな成長を遂げていくのか、それにどう向き合っていけばいいのか、考えさせられました。自分の理想と現実とのギャップも感じましたが、それを埋めるために、これから学んでいけることがたくさんあると思うと、とてもワクワクします。確かに、2歳はイヤイヤ期もあって大変ですよね。私の娘も最近、自分でやりたいことが増えてきて、時々折り合いがつかなくなることもあります。でも、その時に子どもの気持ちを尊重しながら、一緒に解決策を見つけていくことが大切だと思って頑張ります!
講師なさり:今日の講義では、理想の保育士像や自己知覚について、深く考える機会を持ちました。保育士になるためには、自分自身を客観的に見つめ直し、自分がどんな保育士になりたいかを明確にすることが重要です。また、子ども達は日々成長しますし、何かあれば後退することもあるかもしれません。ですので、その時の子どもの発達段階やニーズを理解することは欠かせません。これからも、自分自身と向き合いながら、子どもたちの成長発達に貢献出来る保育士になるために、頑張っていきましょう。
次回は、講義2:保育の本当の目的とは?です。
では次回も、どうぞよろしくお願いいたします。
次回の講義もお楽しみに!
参考:動画版
最後まで【子ども主体の保育への道】講義1 理想の保育士って?私って保育士に向いている?!をお読みいただき、ありがとうございました!
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