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【子どもの未来】NHKの教師の『定額働かせ放題』報道は、嘘?!

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報道の自由 子どもは未来

こんにちは☺ 子どもの見方を知って、子どもの味方をするためのブログ、子どものみかたです!

 

今回は、教員の確保が難しいことが問題となり、そのためにどのような方策が考えられるのか、国の中央教育審議会で議論がされていましたことについての報道があり、その内容について文科省から抗議があったことについて、考えたいと思います。

 

子どもの未来に関わる重要な事案と感じましたので、NHKの報道の内容から、文科省の抗議は正当なものだったのかを考えてみようと思います。

 

報道の内容

2024年5月13日 のNHKのニュースウェブによりますと、

 

冒頭で、

“教員の給与について、実現すれば半世紀ぶりとなる引き上げを求める提言がまとまった一方で、勤務時間に応じた残業代が支払われない“定額働かせ放題”とも言われる枠組みは残る見通しになりました。”

とあります。

 

この”定額働かせ放題”という、インパクトのある言葉に文科省は異議を申し立てたようです。

 

 

抗議の内容

文部科学省は、2024年5月13日にNHKが放送した「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について(審議のまとめ)」(長いな笑 しかも、質の高い人材は、文科省の立場で要求することなのでしょうか?!)に関する報道の中で、

 

教員の給与体系を「定額働かせ放題」と誤解を招くような表現で報じたことに対し、遺憾の意を表明。多面的に、公平かつ公正に報道するよう求めました。(→リンク

 

以前、保育士の質の話でも触れましたが、教師の質が落ちているというのであれば、それは教師だけが落ちるということは、同じ時代を生きている以上考えにくいですので、文科省の方やこの審議に参加されている方、私も含め、社会全体を構成する人全員の質の問題なのでしょう。

 

また、”教師の質”を文科省が問題にするということ自体、おかしなことではないでしょうか?!

 

教師の質を問題にするということは、教師としてのスキルだけではなく、人格や人間性も含まれるような印象を受けます。そのような指摘をするというのは、元々人を子どもの頃から教育するという立場的におかしなことだと思われるのですが、いかがでしょうか。

 

自虐なのかな?!

 

ここであらためて、政治家や行政官僚の公務員という立場が、法律的にどのような立場なのか、確認しておきましょう。

 

公務員とは、、

刑法第7条第1項では、「この法律において「公務員」とは、国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員をいう。」

とあります。

 

そして、公務の意味を調べますと、

公務とは、「一般に、国・地方公共団体の事務を、これに従事する者の面からとらえていう場合に用いる」とあります。 主な特徴として、「①公共の利益に奉仕、②公権力の執行権限、③租税でまかなわれる」があります。

 

①の公共の利益に奉仕するという意味は、特定の国民に奉仕するのではなく、国民全体の奉仕者として公共の利益の増進のために力を尽くすということです。

 

公共とは社会一般のことで、奉仕とは、社会や集団、他人のために尽くすことです。

 

これは私の主観ではなく、言葉の意味です!

 

つまり、公務員という立場は、国民全体のために尽くすという立場にあります。

言い方は悪いかもしれませんが、授業で習った通り、憲法第1条に国民主権とあり、主権は公務員ではなく、国民全体にあります。

このことを文科省は忘れているのではないかと思われます。

 

冷静に客観的に見ても。

 

だから、公務員以外の人が、公務員に対して偉そうにしていいというわけではもちろんありません。

 

ただ、仕事をする上では、国民や社会全体に奉仕する立場にあるということです。

 

政治家の方や行政官僚の方も、最初は社会に奉仕したい!と崇高な理想を持っていたのかもしれませんが、日々公務をこなしているうちに、初心を忘れてしまったのかもしれませんが。

また、以前と比べてそれを逸脱しても、とがめる立場の上司の方も少なくなったのかもしれません。

 

文科省は、国民の主義主張に抗議する立場には、元々ないのです。

 

奉仕する立場なのですから。

 

では次に、②の公権力の執行権限について考えてみたいと思います。

公権力の執行権限は、、政府や地方自治体などの公的機関が法律や規則に基づき、社会秩序の維持や公共の利益のために強制的に行動する権限を指します。具体的な活動には、警察による犯罪捜査や逮捕、行政機関による税金の徴収や建築許可の取り消し、裁判所による判決の執行などがあります。これらの権限は法的な根拠に基づき、適正な手続きを経て行使されます。

おそらく文科省が抗議する根拠は、社会秩序の維持や公共の利益ということなのでしょうが、報道に抗議するということは、ここに具体例として挙がっている内容には程遠いのではないでしょうか。

 

教師が定額働かせ放題となっていると報道することが、果たして社会秩序を乱すかあるいは、公共の利益を阻害するものなのかを考えてみますと、

 

2023年の文科省自らの調査では、精神疾患を理由に離職する小中高校の教員が過去最多を更新したとわかりました。この報道の際にも、長時間労働や、現場に人手が足らず、業務量が一部に偏っていることなどが原因と指摘されていました。

 

このような事実があり、今回のNHKの報道が社会秩序を乱し、公共の利益を阻害するとは考えにくいのではないでしょうか。

 

また、NHKという報道機関の性質を確認しておきますと、

1. 設立根拠: 放送法に基づき設立され、公共の利益を目的とする。
2. 財源: 主に視聴者からの受信料で運営され、政府や企業からの影響を受けにくい。
3. 業務内容: テレビ・ラジオ放送、国際放送、教育番組、災害時の緊急放送や選挙報道など。
4. 独立性と監督: 政府から独立して運営されるが、総務省の監督を受ける。
5. 公共性の維持: 政治的中立性と公平性を保ち、信頼性の高い情報を提供。

要するに、NHKは放送法に基づいて設立された、視聴者の受信料で運営される独立した公共放送局で、公共の利益を最優先に、公正で信頼性の高い放送を行っているという前提になっています。

 

NHKとしては、公共の利益を考えて教員の定額働かせ放題という報道をしたのだと思いますが、ここで文科省が突っ込む根拠としては、政治的中立性という部分なのかもしれません。

 

ある意味では、教員の定額働かせ放題の実態を報道するということは、政府の政策の不備を突くということですので、間接的には特定の政治団体を批判しているとも受け取れます。

しかし、文科省は『自身の不備を突くなんて、中立ではない!!』と抗議しているのではありませんので、趣旨が違います。

 

報道自体が公平かつ公正を欠くと抗議していますので。

 

 

ですので、この度の文科省の抗議には、正当性は無いと思われます。

 

報道の自由を脅かす危険

報道の自由がない国というのは、とても危うく、常に国民の健康や安全が侵害される可能性があります。

 

もし、報道の自由が脅かされると、どのような不利益があるのかというと、、

1. 民主主義の弱体化: 不正行為や腐敗が暴露されにくくなり、市民が正確な情報を得られず、健全な民主主義が機能しなくなる。
2. 情報の偏りと操作: 権力者が情報を操作し、偏った情報しか流れず、市民の健全な社会的議論が妨げられる。
3. 市民の知る権利の侵害: 重要な情報が伝わらないことで、市民が正しい判断を下せなくなる。
4. 汚職や不正の増加: 監視の目が弱まり、汚職や不正が増加する。
5. 人権侵害の増加: 人権侵害が報道されにくくなり、被害者の声が届かなくなる
6. 市民の無関心: 偏った情報により、市民の社会や政治への関心が薄れる
7. 国際的な信頼の低下: 報道の自由がない国は、国際的な信頼を失い、経済活動や外交関係に悪影響を及ぼす。

要するに、報道の自由が制限されると、正確な情報の提供が阻害され、民主主義や人権が危機にさらされ、社会全体の発展が妨げられます

 

今回の教員の定額働かせ放題が正しく報道されないと、5の被害者(教員)の声が届かなくなるということになります。

 

普段、自由を享受していると感覚が鈍ってしまいますが、

 

専制政治や独裁国家から市民を守るために、報道の自由は必須なのです。

 

その割には、NHK以外の報道がゆるいと言いますか、今回の件をあまり問題視しないのは、逆に報道の自由という権利による権力の監視が効いていないのか、大丈夫なのかな?!と一市民としては不安になります。

 

誤解を与える政策

文科省は、今回のNHKの報道に対して『誤解を招くような表現で報じた』とも抗議されています。

 

では、今の国は国民に誤解を与えていないのでしょうか?!

 

例えば、

異次元の少子化対策

こどもまんなか

というような表現の政策があります。

 

また、骨太という方針も示されています。

 

これらは実態に即した表現なのでしょうか?!

 

異次元の意味を調べてみると、、

文学的空想における異世界と数学の次元概念とを合成した造語で,正しくは高次元的に存在可能な別世界とでもいうべきもの。

とあります。

 

過去から比べると、国際比較でも家族関係社会支出予算の規模は近年増えてきており、国際的にも遜色ない水準になりつつあると言えますが、以前が異次元の低水準だった苦笑とは言えそうですが、現在が異次元の高水準になったというのは、いかがなものでしょうか。(→リンク

 

また、こども家庭庁のロゴにもある、こどもまんなかという表現ですが、

 

子どもを中心に置き、様々な政策を子どものために考えると言いたいのかもしれません。

でも実態は、程遠く、いわば目標にするべきものに留まっています。

 

2023年の厚労省発表では、日本の最新の貧困率は、3年前に比べて改善したものの、米韓にも抜かれ先進国の中で最悪となりました。

また、

2023年度中に、全国232か所の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は219,170 件(速報値)で、過去最多となっています。

そして、

2023年度の文科省の調査結果によると、小・中学校における不登校児童生徒数は299,048人(前年度244,940人)であり、前年度から54,108人(22.1%)増加し、過去最多となりました。

 

このような状況で、こどもまんなかと繰り返し国から発信しても、子どもにとって不利益はないのでしょうか?!

 

それでも子どもは、大人のこどもまんなかという言葉を信用してくれるでしょうか?!

 

少なくとも、児童福祉担当官庁である、こども家庭庁のロゴからは消し、あくまでも目標であることを公表するべきだと思うのですが、いかがでしょうか。

 

それから、子どもを真ん中に置き、何をするのかはこどもまんなかという言葉だけでは。具体的にはわかりません。

子どもを真ん中に置き、お金儲けをすることも可能ですし、企業戦士になるための育成をすることも自分のイメージアップに使うことも可能です。

 

受け取り方で何でもありとなってしまう可能性があります!

 

建前としては、

こどもまんなかとは、、常にこどもの利益を第一に考え、こどもに関する取り組みを脇の方や、後回しではなくまんなかに据える社会を意味する。すべてのこどもを対象として、誰ひとり取り残すことなく、必要な支援をする。そのための重要な考え方は、「こどもの参加」や「大人がこどもの意見を聴く」ことである。

となっていますが、こどもの利益の範囲が曖昧で、大人の意図で何とでもなりそうです。

このこどもまんなかという政策が、これまでのように一部の大人によって搾取されることのないように願うばかりです。

 

次に、国の経済財政運営と改革の基本方針の骨太という言葉ですが、意味はそのまま骨格がしっかりしたという意味です笑

 

重大な決意みたいな意味の比喩でしょうが、それも本当なのかな?!という事態が毎年のように起きています。(リンク:骨太が骨抜きに?!

 

 

以上のように、国民に誤解を招いているのは報道ではなく、むしろ国の側ではないでしょうか?!

 

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まとめ

いかがだったでしょうか。

 

今回は、教員の確保問題が中央教育審議会で議論され、その報道に文科省からの抗議があったことについて、深く考察してみました。

 

報道の内容について、NHKが「定額働かせ放題」の枠組みを報じた際、文科省は表現に異議を唱えました。しかし、その抗議の正当性について考えると、政府の立場や報道の自由とのバランスが問われる問題が生じます。

また、公務員の立場をあらためて考えた時には、国民全体に奉仕をする立場であり、その中でも文科省は教育の担当者という立場にあります。文科省の抗議が、社会全体への奉仕をするという立場にそぐわないことも考慮すべきではないでしょうか。

報道の自由は民主主義の根幹であり、その制限は社会の健全な発展を阻害します。NHKは公共の利益を優先し、政府の政策に対する批判も含めた、公正な報道を責務としています。

一方で、政府の誤解を招く政策表現や報道の制限は、市民の情報アクセスや社会的議論に影響を与えます。こうした状況下では、報道機関や公務員の役割がますます重要となってきます。

 

最後に、国民の未来を見据えた政策や報道のあり方について、改めて考える必要があります。正確な情報と公正な議論を通じて、より良い社会を目指せるようにしたいものです。

今回の議論を通じて、さまざまな視点からの意見をお届けしましたが、引き続き、子どもの未来を考える重要なテーマがありましたら、議論を深めていけたらと考えています。

 


子どものみかたブログが、子どもの味方となるための一助となれば幸いです。今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます!

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