2023年1月27日の国会で首相は『育児中などさまざまな状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々をしっかりと後押しして参ります』と発言されました。
去年の11月の経済界との会議の時点では、『学び直しは個人への直接支援を拡充すべき』と言いながら、結局は在職者への支援、しかも育休中にまで広がってしまっています😓
私はかなりの衝撃を受けたのですが、冷静になるとやはり!という気持ちにもなりました。
異次元の子ども予算、子ども真ん中社会、とキャッチーな言葉を考える人が身近に居るようですが、これらの言葉の実は本質は今までと何ら変わりはないものということがわかりました😨
子ども真ん中社会って本当?
これまでも国の保育政策は子どもの福祉に見えて、実は経済を回すための政策ばかりでした。
例えば、
これらは全て経済界の望む政策のように見えます。
また、国としては家族主義というものも掲げています。
“家族”を第一義的に大切にし、それ以外の大人が親の代わりに子どもを養育することを良しとしないという、、
家族を大切にするなら、家族を崩壊させる方向に政策を行ってはいけないと思うのですが😨
経済を回す=仕事を大切にすると、相対的に家族は蔑ろになります。
経済が急成長した時代でもそうでした😓
女性が家事育児に縛られ、男性は壊れるまで働かされる、、そのようなことをまた繰り返したいのでしょうか。
延長保育は誰のため?!
延長保育は、乳幼児が11時間以上もの長い時間保育所に預けられることを可能にいたしました。
このことが子どもの成長発達にどのような影響を及ぼすのかは私にはわかりませんが、とても疲れているようにみえる子どもの様子を見ただけでも、心身の成長に悪影響があると言えるのではないでしょうか。
このことについて、保育の研究者や保育団体は国や経済界を批判したりするお考えはないのでしょうか。 私には不思議で仕方がないのですが、、
もし私が研究者なら、子どもの負担にならない保育時間というのは最長で何時間だろうと研究をして、利用時間に制限をかける要望を国に対してすると思います。
その上で、両親の育児休業の取得と専業で子育てをする方やシングルの方、また子育てよりも仕事に特にモチベーションを感じている方への支援を別途で考えられるといいと思います。
持ちつ持たれつの関係なのかもしれませんし、子どもの福祉よりも研究や自分がやりたい仕事が出来ていればそれで構わないということなのかもしれませんが😨
変わらない保育士の労働環境
保育士の仕事量が多すぎることはサービス残業の多さから長い間言われていることですが、国は本質的な対策を取ろうとはしませんでした。
働き方改革で、残業時間の調査が行われた時も保育所は月4時間程度ですが、サービス残業が長いと思われる、、その結果から対策をうたれた形跡はありません。
延長保育のために、時短で補助の保育者を入れたりしましたが、つぎはぎのような対策で、根本解決には程遠い状況です。
相次ぐ保育現場での事件や事故で、ようやく保育体制に目が向けられ始めたというところです。
このことは私なりに以前い考えたことがありますが、
それに加えて人やお金をかけず、安いコストで保育をすること自体が目的のようにさえ思えてきました。
といいますのも、男性保育士の割合が、令和2年の時点で5%未満と言われています。
そして、数少ない男性保育士も30歳手前になると人生の見通しが持てずに辞めてしまう人が多いです。
それに加えて女性は保育士以外でも、男性に比べて賃金が低いですので、これをデフォルトにしておきたいのではないかって。(男性100に対して女性75,2 令和3年)
男女間賃金格差
それを恐れている?!
単なる私の妄想ですが、待機児童の解消のために質を度外視して民間事業者の参入を推進してきたこともありますし、経済界のためにということを考えると、割と正しいような気がしますがどうなのでしょうか。
子ども<経済
今回育児休業中も学び直しをさせることで、今の30歳~40歳辺りの大人を効率よく使おうという、国の考えがわかりました。
そもそも学び直しをする必要があるということは、その世代の教育の内容に問題があったのではないでしょうか。
時代の変化についていけていないという、、
それを棚に上げて、現役の子育て世帯にさらに負担を課すなんて、なかなかとんでもないことを考えるなって思います😓
まさに異次元?!
学び直しが必要なら、通常の勤務内にするのが普通でしょうね。
それを国が支援すればいいと思います!!
育児中に学び直しがしたいなら、個々の判断に任せたらいいと思います。
もう十分主体性もある大人なのですから。
それを育児中も学びなさい!って大きなお世話じゃないでしょうか苦笑
学びたければ学ぶし、余裕がないとか子どもだけに専念したい!って思ったら、それでもいいのではないでしょうか。
それとも保育所時代から学校まで、多人数で必然的に規律を守らないといけない集団生活をさせて、
のは国の決めたことに素直に従う人間を作るため?!😨
なのかもって思ってしまいました。
国のトップによる発言の影響
国の首相の発言は当然ですがとても影響力があります。
これから育休を取る方は、否応なしにスキルを上げたり身に着けたりしないといけないのかな?と必ず頭をよぎるようになりました。
そして、
それを一部かはわかりませんが、選択する人も居ると思われることを考えますと、それを選択しない方との間に対立や溝が生まれそうです。
しぶしぶでもイヤイヤでも、育休中にスキルを身に着けないといけないと思わせることが出来たというね😨
でも、オンラインか本や紙の資料かはわかりませんが、”学び直し”をしている最中に子どもに何かあったら、誰が保障するのでしょうか。
4歳までの子どもの事故は、交通事故を除くと8割以上が家庭内で起きています。
(子どもの不慮の事故令和3年度 厚生労働省)
そのような家庭に仕事を持ち込み、”ながらで子どもを見る”ことのリスクも考えた方がいいと思います。
そして、
家庭に仕事を持ち込むことで、家族が不仲になることも予想されます。昔は家庭を顧みず長時間働くことで、本来の家庭を築けずに熟年離婚に繋がりました。
それと同じようなことが起きるのではないでしょうか?!
子ども目線の政策とは?
私はこれまで国は経済優先の保育行政をしてきた過程から、両親の育児休業の取得を推進する!と聞いて初めは『あれ?!』と思いました。
今までとは違い方針転換をして、ようやく経済活動ではなく子ども目線の政策を打ち出した?!って。
でも、同時に違和感も感じていました。そんな甘くないのでは?!と。
実際は最初は甘いことを先に伝えておいて、間をあけてネガティブなことを発信する予定だったのですね😨
これは残念ですが全くこれまでと変わらない、経済活動優先の保育行政は続くことがハッキリいたしました。
今の状況を誰が望んでいるのか
しかし、経済界が望んでいるからといって、政治が動かなければいいのですが、動くということは社会がそれを望んでいるとも言えます。
本当に子どもを真ん中に据えたいのは、現場の保育界隈の人達と若い子育て世帯だけの限られた勢力なのかもしれません。
そうなりますと、保育行政も多数派の層に向くのは必然なのかもしれませんね。。
先ほど今の教育は新しい技術が次々に生まれる今の時代に追いついていないお話をしましたが、経済発展に代わる新たな価値観も大人が提示してこれなかったこともあるのかも?!って思ったりもいたします。
絶望しかありませんが、今の経済界の上層部の方々が居なくなって新たな価値観が生まれるまで、子どもたちには本当に申し訳ないのですが、まだしばらくの間は子どもも保育士も我慢の時代が続くのかも、、悲
追記:『本人が希望したならば』と30日に釈明されていますが、もう発信されてしまいましたので首相発言の影響は大きく、相対的に子どもや子育て、保育の価値を下げられてしまいましたし、育児休業に専念したい方も後ろめたい気持ちを抱えてすることになってしまいました😓
最後まで【保育のニュース】首相の“学び直し”推進発言は少子化対策とは真逆の暴言だと思える理由、をお読みいただき、誠にありがとうございました。
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