こんにちは☺
今回は、ある地域の園で起きました、不適切保育についての報道から、現状の保育所について考えてみました。
このケースは、この園の特別なことではなく、全国的に起きている問題なのではないでしょうか?
不適切保育の報道
これまでも何度もこのような報道はありましたが、第三者委員会による原因や背景の指摘まで、わかりやすく報道されていましたので、取り上げてみました。
報道では、
とあり、
『第三者委員会を立ち上げ、現地視察や園への聞き取りを行い、原因や再発防止策などについて検討を進めていました。』
その第三者委員会の報告がありますので、一部ご紹介いたします。
不適切保育等の再発防止に関する第三者委員会 報告書
報告書のリンクはこちらに貼っておきますので、よろしければ詳細をご確認ください☺
その中で、
本件事案が発生した原因・背景事情 という項目があります。
本件事案が発生した原因・背景事情
その内容は、、
とあります。
この中で、支援の大変さや難しさから、乱暴な言動の保育になった、とあります。
スキルが不足していることや、指導されたり教わったりする機会が無いことを示しているのではないでしょうか。
また、
給食の完食や定時のトイレトレーニングなどで、不適切保育になるというのは、未だに前時代的な保育観に捕らわれていると考えられます。
保育士になる過程では、給食の完食や定時に必ずトイレに行かせることが大事というようなことは、習いませんので、個人的な経験や知識、あるいは慣習に基づいて保育をしていると思われます。
こちらも、正しい保育の実践のためのスキルを教える、先輩保育士や中堅の保育士が居ないことが問題の一つであると考えられます。
不適切保育の未然防止
不適切保育の未然防止としましては、、
園(運営法人)へのサポート体制の充実
行政側の責務としては、、
市は日ごろから桑名市の子どもたちが健全に育つためにさまざまな施策を推進し、それを達成する責務がある。一般的には不適切保育の防止に関連する法案などの中には、児童福祉法や保育所保育士指針なども関連するが、桑名市においては、子ども・子育て支援法に基づく「桑名市子ども子育て支援事業計画」の第2期計画も関連する。この第2期計画の策定について、平成30年から平成31年にかけて市民のニーズ調査が行われた。そこに保育園・幼稚園経営者から桑名市への要望として、気になる様子の園児に対して「市の手厚い支援」や「市の窓口から保護者への積極的な事業などの説明」などが挙げられ、このことは、すでにその時点で園の関係者がこれらを課題と認識していたことがうかがえる。また、この計画の重点施策である「地域全体で子どもと保護者を見守り支える」ことに市は当然十分な役割を果たすべきである。このことを市は十分に認識し、必要な役割を果たすべきである。つまり市は公立・私立の隔てなく、園に対して、その適切な運営・保育の実践のために、園との信頼関係に基づき、サポート体制を充実させる責務があるといえる。
とあります。
市民からの要望は以前からあったけど、市側の対応が遅れていたと考えられます😓
これは、日頃の市職員の業務量や優先順位などが影響すると考えられ、市の予算配分やトップや幹部の意向も含む問題なのでしょうね😨
市に対する具体的提言
第三者委員会の報告の中で、具体的な提言としましては、、
1 地方公共団体が目指すべき保育の実現のウの項目では、
保育の実践現場では、保育士1人が担当する子どもの数が多く、全国的にみても、このことが保育士等の余裕のなさにつながり、子どもの権利を保障する丁寧な保育を難しくさせていることが従来から指摘されている。本委員会によるヒアリング調査でも、前園長をはじめ、複数の保育士からの発言で現状の職員配置では丁寧な対応をすることが難しく、子どもの安全を守ることを優先するあまり、結果として子どもの行動を制限することにつながったとする発言が複数認められた。現在の国の定める保育士配置基準は、保育士1人あたりにつき、0歳児3人、1-2歳児6人、3歳児20人、4-5歳児30人である。この基準では、不適切保育を防止するという観点はもとより、災害時や防犯の観点からも子どもの安心・安全を守ることに困難が予想される。そこで本委員会では、市独自の保育士配置基準を設定し、保育現場に子どもの保育
を行う保育士等を増やすことを提案する。具体的には、定員に応じて保育園等あたり1人~2人の正規職員を配置できるよう市の単独事業として実施することを提言する。
とあります。
また、
このことをこども家庭庁はどのように受けとめるのでしょうか?!
今すぐ子どもの安全を守るため、報道機関も大きく取り上げ、社会で共有するべき事案だと考えられますが、いかがでしょうか😓
公立優先の考え方の改め
第三者委員会の指摘の中で、公立園優先の改めというのがあります。
民間業者の運営する保育施設の管理が甘くなるというのは、運営費の不正受給や委託費を保育以外に流用する問題で、チラッと聞くことがありましたが、具体的に聞いたのはこれが初めてかもしれません。
報告では、、
摘である。
まとめ
いかがだったでしょうか。
このブログでも不適切保育や保育士配置基準については、過去に何度も取り上げてきましたが、
〈保育士はなぜ不適切な保育をしてしまうのか?!〉
ここで取り上げました以外のことでは、
なども提言されています。
これらのことも、全国の保育施設共通の課題ではないでしょうか?!
労働環境の改善については、このくらいでいいだろうと曖昧にせず、具体的に根拠を持って、保育士にとってどのような働き方が、保育士自身が活き活きと、やりがいを持って、健康で長く働けるのか、また、子どもの安全だけではなく、子どもの発達にとって、どのような保育士配置基準が好ましいのかを、考えていく必要があると思います。
〈サービス残業についてのこども家庭庁への意見、要望について〉
最後まで【保育所の課題】不適切保育のニュースにみる、今の保育所の現状とは?!をお読みいただき、誠にありがとうございました☺
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