こんにちは☺ いつも『子どもの味方がしたい!』子どものみかたブログをお読みいただきありがとうございます!
今回は、発達シリーズの6歳の認知の発達後編です☺
前編では、
などの発達を活かした保育のねらいと内容を考えました☺
〈前編〉
今回も引き続き、3次元形成の発達の力を得た6歳の高度な発達を活かした保育を考えてみたいと思います☺
考えられる保育のねらいと内容
まず初めに、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
部屋や園庭に左右に分かれたエリアを作ります。例えば、左右に分かれた道を作るなどです。
ある指定された場所から、「左に向かって歩いてください」といった指示を出し、子供にそれに従わせます。同様に右に向かって歩く指示も出します。簡単な迷路を作り、左に何回、右に何回などの指示書を渡し、子供たちに指示書に従い進んでいくことで、ゴールのお宝にたどり着く遊びなども有効です。
同じく部屋の中や園庭で、前方と後方を示すエリアを作ります。その中で、「前に進んで、後ろに戻ってみてください」といった指示を出し、子供にそれに従って行動してもらいます。次の段階では、大きいボードを使って提示して、『まえ』や『うしろ』などと書かれたボードを見て行動してもらうことも有効です。
左右を覚える歌やダンスを一緒に楽しむことも有効です。手や足を使って左右を表現する動作を覚えやすくする助けになります。保育者としましては、6歳の発達で対面する相手の左右は逆になることを理解出来るようになりますので、5歳まではそれが難しいことと理解して保育することが大切になります。
反転させた鏡を使って、子供に自分の左右を見せることができます。鏡を使って遊びながら、向かい合った相手の左右も理解するように促します。
物語やアニメーションを使って、キャラクターが左右に動く場面などで、子供にどちらが左でどちらが右かを当てさせたり、物語を再現させたりします。保育者としましては、日常生活でも、左右に関する意識が出来るように声掛けを意識するようにします。
次に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
群性化課題:
群性化については、前編を参照ください。子供たちに比率や極限の概念を楽しく教えるために、日常の身近な物事を活用して説明します。
カラフルなお菓子を使って、子供たちにそれぞれ異なる色のお菓子を配ります。様々な色の比率を見ながら「何色が多い?(もしくは少ない?)」などと尋ね、比率の理解を促します。
おもちゃのブロックやキャラクターを使って、大きさや数の比率を変えながら整列させます。保育者としましては、「小さいブロックと大きいブロック。どちらが多いかな?」などと尋ね、遊びや日常生活の中で、比率の概念が自然に身につくようにします。
異なる大きさの箱を用意し、ピッタリ入る小さな物や大きな物を選んで中に入れるゲームを行います。子供に「中の箱を選んで、それに合う物を入れてみてね」と指示し、『中』の概念が理解出来るようにします。
対称刺激図形と非対称刺激図形:
対称と非対称の図形を描くことを通じて、子供たちの創造力を伸ばします。
子供たちに大きな用紙とカラフルな絵の具を提供し、対称と非対称の絵を描くように促します。鏡を使って自分の顔や物の対称性を示したり、非対称なアクセントを付け加えたり取り入れたりします。
モデリングクレイを使用して、対称な形や非対称な形を作ります。保育者としましては、子供たちが「この形は対称だけど、ここには非対称な部分もあるね」と気づきながら、造形的な活動を通じて概念を理解出来るようにします。
〈参考:かたちの知覚 →リンク〉
次に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
正面向きの人物画:
正面向きの人物画は、細部まで描くことで観察力を高め、表現力を豊かにします。
子供たちに鏡を使って自分の顔の特徴を観察させます。眉毛、目、鼻、口の位置や形に注意を払います。それぞれの特徴にフォーカスして描く練習をします。自己知覚やボディイメージを持つことにも有効です。
人形やぬいぐるみを模写することで、立体感や服のデザインに慣れ親しませます。異なるポーズや表情を描くことを楽しむように促します。
横向きの人物画:
横向きの人物画では、対のものを工夫して描くことで視点を変え、バランスを取ります。
対のもの(眉、目、耳など)を比較しながら描く練習をします。子供たちに対象物を横から見るなどして、その形や位置を覚え、描く際に注意が払えるようにします。
動物の横顔を模写することで、異なる形状や特徴に触れながら、横向きの描画に慣れ親しめるようにします。
後ろ向きの人物画:
後ろ向きの人物画では、全体の構造を把握し、細部をほぼ正確に描くことを目指します。
白い壁などの背景を使って、後ろ向きの人物を描く練習をします。全体の構造を理解しやすくします。
グループで協力して後ろ向きの人物を描く活動を行います。各自が担当する部分を協力して描くことで、協力の大切さや視点の違いを学びます。
次に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
子供は家から保育所などの目的地までの基本的な方向感覚を理解しています。
出発点(家)と目的地を描くことで、日常の移動の基本概念を捉えています。
子供は道中での「第3の世界の手がかり」を知覚し、それを描くことで冒険心や観察力が表れています。
道順を通じて、周囲の環境を探索し、特徴的な要素を描写する能力が発展しています。
遠距離の描写や乗り物の利用を考慮することで、子供は空間認識や移動手段に関する知識を増やしています。
道順の中で乗り物を描くことで、異なる環境や交通手段に対する理解が深まっています。
子供は家の中の部屋の配置やつながり、距離感を理解し、それを図に表現できます。
各部屋の配置を描くことで、家の中での移動や関係性を視覚的に捉える能力が発展しています。
子供は家の中にある代表的なもの(テレビ、ベッド、キッチンなど)を描くことで、その部屋の役割や機能を理解しています。
特定の物体を配置図に取り入れることで、空間全体の意味づけができるようになっています。
子供は家族全員を描くことができ、それによって社会的なつながりを表現しています。
家族全員の存在を視覚的に捉えることで、家庭やコミュニティの一員としての自覚が芽生えています。保育者としましては、様々な家族の形態がある現代を踏まえて、身近に感じる人など、特定の家族像に拘らない描画対象を提供することが重要になります。
大きさ以外の特徴も捉え始め、家族メンバーや友達、保育士などそれぞれの顔の表情や服装などの差異を描くことで、個々の特徴に注意を払うようになっています。個々の個性を理解することに繋がっていきます。
次に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
朝・昼・夜の絵:
子供たちに大きな紙や画用紙を用意し、それを朝、昼、夜の3つに分割します。各セクションには空と地上、山と海が描かれるようにします。
太陽や月、北極星、季節の星座などの天体を切り抜いて用意し、それぞれのセクションに貼り付けます。子供たちに天体の位置や光の変化を理解しやすい形で説明します。
朝、昼、夜それぞれの絵を描いた後、子供たちがそれをグループで説明し合う活動を行います。各セクションの変化や特徴について話し合い、共通理解を深めます。
成長の絵:
ここで、基底線の意味を確認しておきましょう。
子供たちに大きな紙やキャンバスを用意し、それに自分や植物の成長を描くように促します。基底線的な変化を強調し、大きさの変化を表現出来るように支援します。
子供たちに自分の成長や植物の成長において、大きさ以外の特徴も描くように指導します。顔の表情、髪型、花の色などにも注目出来るようにサポートします。
各自が描いた成長の絵を説明し、クラス全体で共有する時間を作ります。子供たちがお互いの描画に興味を持ち、個々の特徴を共有することで、理解が深まります。
概念画に向かう:
有名なアーティストの概念的なアート作品を見せ、それに触発された質問やディスカッションを行います。子供たちにアートが様々な概念を表現できることを伝えます。
子供たちに概念的なアートに向けて自由な表現を試みる時間を与えます。異なる色や形、アイディアを組み合わせて、自分だけのアート作品を作成することを支援します。
子供たちが描いた概念的なアート作品をグループで共有し、お互いのアイデアや感想を話し合います。これを通じて、概念的なアートに対する理解と創造性が発展するようにします。
次に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、とその前に、フロスティッグ視知覚発達検査とベンダー・ゲシュタルトテストについて、確認しておきましょう。
また、
視知覚検査法には、他にWISCやITPAなどがあります。
それでは、視知覚発達を促進する保育アクティビティを考えてみましょう。これらの活動は、折れ線形、形態、点の区別や数え方に焦点を当て、子供たちの創造性を伸ばします。
紙に折れ線形の形状の絵を描いてカードを作ります。子供たちに様々な形状のカードを提供し、その形に沿って折れ線を描くクリエイティブなアクティビティを行います。
様々な形状のカードやパズルを使用して、子供たちに様々な形態を認識してもらいます。例えば、菱形を含む形を探し、その形を再現するためのアクティビティを提供します。
紙に白いドットや黒いドットの絵を描いたり、切り抜いたりします。これらの点を使って子供たちが自由にコラージュアートを作成させ、色や形の組み合わせを楽しみます。
点の数を数えながら絵を描くアクティビティを行います。例えば、数字がふられた10個の点を数えながらそれぞれを結んで楽しい形を作るといった数学的要素を含めた活動が効果的です。
描画活動をする際に、音楽を導入してみます。音楽に合わせて描かれた曲線や模様は、子供たちが感じたリズムやメロディを視覚的に表現する楽しい方法です。
光と影の描写を理解するために、子供たちに様々な色と形で光と影を描くアクティビティを提供します。これにより、視覚的な表現力が向上します。
最後に、
という発達を保育の目的にした、保育のねらいと内容は、
まず初めに、クラス全体で創造的なテーマを決定します。例えば、「スマホの進化」「宇宙旅行」「未来都市」など、子供たちの興味を引くテーマを選びます。
テーマに基づき、子供たちには3次元の特徴をもった創作物を考えるように支援します。形や大きさ、色など、自由にアイデアを出し合う時間を提供します。
各子供が考えたアイデアを元に、クラス全体で作品にまとまった単位や文脈を設定します。例えば、個々の作品が一つの未来の街を形成する、といった考え方です。
作品が進む中で、子供たちには作品を使った遊びの展開を考えるようにします。例えば、未来の車を使った旅行ごっこや未来のスマホを使った生活、森の冒険などです。
グループでの共同制作を奨励し、子供たちにそれぞれが役割を持つことを促します。役割には物語アイデア提供者、形作り、色付け、飾りつけなどが含まれます。
作品が完成したら、クラス全体で最後の命名を行います。子供たちの総意でアート作品に名前をつけ、その理由を共有します。
完成した作品を保育室や学校のコミュニティエリアに展示し、他のクラスや保護者と共有します。子供たちが自分たちの作品に誇りを感じる機会となります。
まとめ
6歳の認知の発達の姿から保育を考えましたが、いかがだったでしょうか?
6歳の認知の発達は、高度で盛沢山な姿が見られますので、前編と後編に分けて考えてきましたが、
後編の中で、私が特に気になった発達の姿は、やはり何といっても最後の発達の姿の
ではないでしょうか。
この発達の姿に、6歳のあらゆる素晴らしい発達の姿が込められていて、集大成のように感じます☺
6歳の想像力や創造性、そして繊細な思考と協力や役割分担など、認知力と社会性が融合した高度な取り組みが可能になっていきます。
発達の個人差を踏まえつつ、就学前から就学後にかけてのこれらの6歳の高度な認知の発達を活かした保育の準備がしたいですね!
最後まで【保育のねらい(6歳②認知後編)】3次元の特徴をもった創作を自由に行う、6歳の高度な認知の発達を活かした保育のねらいって?!をお読みいただき、誠にありがとうございました!
もしよろしければ、ご感想ご意見などコメントで頂けましたら、今後のモチベーションになり、とても嬉しいです☺
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