保育士のために

【保育のねらい(2歳と4歳)】2歳児と4歳児が、頑固でわがままに見える理由

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保育士のために

こんにちは☺

いつも子どものみかたブログをお読みいただき、誠にありがとうございます!

 

今回は、幼児期の中でも、他の時期と比べて比較的手がかかり、保育や子育てが難しいと言われる、2歳児と4歳児の社会性について、私なりに考えてみたいと思います!

 

2歳児が頑固でわがままに見える背景

まずは、2歳児ですが、

2歳になりますと、初めての経験を積んだ時にそれが点となり、自分のものにしていきます。

そして、別の機会で同じような経験をした時に、その点と点が繋がり、線になります。

例えば、

世の中には色というものがあるんだと気付き、ピンク色の物に気付いたとします。その時に『世の中にはピンクってあるんだ。ピンク色って素敵だなあ』と感じたとします。

そうすると、その子どもの中では、色はピンクかピンクじゃないかという、2項対立になります。

そこで、選択肢がピンクorピンクじゃないとなりますので、

ピンクじゃなきゃ嫌だ!となりやすくなります。

その後、様々な場面で、赤や黄色、青などに気付いていき、選択肢が増えて、色についての点と点が繋がった線が集まり、面になって色という概念が完成していきます。

これが2次元可逆の世界のイメージです!

このような、概念の形成が同時にあちこちで行われています。

例えば、好きなキャラクター、好きな形、好きな味、好きな服そして、自分のものとそれ以外のものなどについても、同じようなことが起きています。

なので、第一印象に引っ張られやすいのです。

 

それは、嫌いなものにも同じく言えて、一度嫌いなものと感じますと、

嫌いなものorそれ以外となりますので、嫌いなものに対する抵抗がとても強くなります!

 

ですので、保育や子育ては、子どもの第一印象に注意して、出来るだけポジティブなものにする必要があります。

例えば、

食べることにしても、トイレに行くにしても、ご家庭で病院に行くというようなことも、第一印象が良いと、その後スムーズに生活体験が積んでいきやすくなります。

病院に行くというようなことは、子どもにとって苦しいものになりやすいので、最初の頃に行って帰ってきたら、周囲の大人総出でよく頑張ったね!と褒めちぎる、ということも有効かもしれません。

2歳の時期は、今後1つの物や事に執着しすぎず、柔軟に考えられるようになるベースを築くために、概念が形成されるための経験を個々にしっかり積んでおく必要があります。

〈参考:2歳の社会性の発達を活かした保育〉

【保育のねらい(2歳児前半④)】2歳児前半の社会性の発達から考える保育の内容
2歳児前半の社会性の発達から、保育の内容を考えてみます。

 

 

4歳児が頑固でわがままに見える背景

2歳の概念形成の時期から、3歳を経て、4歳になりますと、様々な経験が一通り一巡します。

例えば、

いろいろな遊びや食事、あちこちのお出かけ経験、様々な認知的活動や運動などなど、これまでにたくさんのことを経験したことで、基本的な全ての経験が一巡します。

まだまだ、当然世の中は広く、新しい経験が積めるのですが、基本的な概念が形成された上で、一応一通りの経験が済みます。

そうするとどうなるかというと、

自分の中で、初めて優劣が出来ます!

例えば、

ある程度全体を知った上で『これは好きだな』とか『これはイマイチだな』とか。

ですので、

2歳の頃は、好きなもの(嫌いなもの)or未知のそれ以外でしたが、

4歳になると、好きなもの(嫌いなもの)or知っている全体となります。

ですので、自分がある程度全てを知った上で、初めて持った独自の好き嫌いの感覚に執着しようとします。

それは、固有の自我の芽生えとも言える、素晴らしい発達です!

素晴らしい発達なのですが、周りは困ります。

必要に応じて、違うものも選択してよって。。

そこで、次の段階に進むためには、

2歳では概念の形成でしたが、4歳では、他者の気持ちを知るということが必要になります。

簡単にいうと、

『自分はこれが好きで、これが嫌い。でも、他の人って、好きなものや嫌いなものが自分とは違うんだ』という経験です。

言い換えると、人によって、考え方が違うことに気付くと言ってもいいのかもしれません。

 

4歳になると、同じ興味や好きなものを持っている誰かに気付き、仲間意識が生まれます。

それが時には友達への憧れになったり、うん〇などの下ネタが面白い!で繋がるということにもなります苦笑

仲間意識が生まれ、他の人って、自分とは違う好き嫌いがあることに気付いてくると、自分の好き嫌いに執着していたのが、軽くなります。

 

さらに、好きな友達と仲良くするためには、自分の好き嫌いに拘っていたら難しいんだと気付くために、気持ちのぶつかり合いが必要になります。

 

この重要な経験が、保育所では不足していると考えられます。

この経験が不足したまま、就学を迎えると、就学後に友達とぶつかることが増えたり、上手く関係性を深める方法が身についていなかったりします。

相手の気持ちに構わず、自分独自の好き嫌いを通そうとしたり、もしくは上手くぶつかることが出来ず、内に秘めて我慢したりしてしまいます。

友達とお互いを知り、もっと仲良くなりたい気持ちがあるにもかかわらず。

 

ですので、4歳の時期にある程度気持ちのぶつかり合いをすることは、将来、適度な距離間で上手く人間関係を築いていくためにも、お互いに必要なことなのです。

 

〈参考:3歳児と4歳児は全くの別人?!〉

【保育のねらい(3歳児4歳児)】3歳児と4歳児は全くの別人?!
3歳児と4歳児の本質的な違いを書きました。4歳児は明確な自我を表出する姿が現れます。

 

まとめ

私なりに2歳と4歳の頑固でわがままに見える背景を考えてみましたが、

いかがだったでしょうか。

 

私は、ここで何度かお話していますが、2歳児最強説!をとっていますが、

2歳児の2項対立の主張に直面すると『どうかお納めください、お代官様!』という気持ちになります笑

しかし、概念的なことをしっかり形成する時期なんだと思ったら、少し気が楽になりません?!

それよりも、経験をしっかり積んで、選択肢を増やしてもらわなくちゃ!って。

参考

〈はじめまして。 子どもの発達と保育と生きる力です!!このアカウントの目的は、4つあります。

・見るだけで、子どもの発達や保育の理解が深まる動画です。

・発達を理解することで、不適切な保育を防ぐ、子ども主体の保育講座も行っています。

・保育現場の課題や現状を発信して、問題の解決を考えます。

・子育ての参考にしていただける内容でもあります。〉

子どもの発達と保育と生きる力
はじめまして。 子どもの発達と保育と生きる力です!! このアカウントの目的は、4つあります。 ・見るだけで、子どもの発達の理解が深まる動画です。 ・発達を理解することで、不適切な保育を防ぎ、子ども主体の保育が可能になります。 ・保育現場の課...

 

 

4歳児については、保育所では30人(75年以上ぶりに、25人に改正されようとしていますが、それが適正かの議論はされたのでしょうか?)と一緒に過ごすことになっています。

それで、一人一人がぶつかる経験が大事だからと言って、今の保育体制でそのままぶつからせていたら、全体の支援が追い付かず、保護者から苦情のラインや電話が鳴りっぱなしかもしれません汗

 

子どもが将来、良好な人間関係を築くために、保育士が個々の2歳児の概念形成が十分に出来るための支援や、4歳児の気持ちのぶつかり合いの仲介をし、正しく社会性が身につく支援が出来る保育体制に改善して頂けたらと、切に願います。

 

※順調に発達の課題をクリアーしても、子どもたちの中での社会性を前に進めるのが難しい子どもも中には居ます。その場合は、別途支援が必要な場合がありますので注意が必要です。

 

告知

〈「ここま」は、困っている子どもたちを支援するための保育投稿サイトです。社会性はもちろん、それ以外にもわからなかったり、参加出来なかったりして困っている子どもが放置され、それが引きこもりや非行に繋がることがあります。保育者の皆さんの実践や成功体験を共有し、困っている子どもたちの成長を支援します。共に、困っている子どもの未来を拓きましょう。〉

子どもの支援方法 | ここま(子どもが困らない世界)
子どもが困らない世界を広げるためのサイトここまです! 子どもの支援方法を集めています! 子どもの支援者一人一人の手が頼りです!! 子どもがより活き活きとした子ども時代を過ごせるために。

 

 


最後まで【保育のねらい(2歳と4歳)】2歳と4歳が、頑固でわがままに見える理由をお読みいただき、誠にありがとうございました。

もしご意見ご感想などございましたら、コメントで頂けますと、とても嬉しい限りです!

 

 

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