こんにちは!
「子どものみかたブログ」です☺
今回は、保育士の配置についてのお話です。
一部の自治体や保育園では、現場の努力で保育士を多く配置しているところもあります。
でも、改めて「国が定める保育士の配置基準」って、どうなんでしょう?
現場で働いていると、疑問に思うことがたくさんあります。
今回はそんな視点で、子どもの安全・保育士の健康・保育の質について、じっくり考えてみたいと思います!
国の保育士配置基準って?
新人保育士さんは、最近勉強したばかりかもしれませんが、
「児童福祉施設最低基準」によると、保育士の配置は以下のとおりです。
- 0歳児 :3人に1人
- 1・2歳児:6人に1人
- 3歳児 :20人に1人
- 4歳以上:30人に1人(※保育士は最低2名以上配置)
……これ、本当に1人で見れる人数なんでしょうか?
【視点1】子どもの安全は守れる?
▶ 0歳児:3人に1人
何もなければ…保育はできるかもしれません。
でも、”何もなければ”って、現場ではほとんどないですよね。
1人がおむつ替えや着替えをしている間、他の2人は…?
泣いたときに即時対応できる?
安全をしっかり守るには、もう1人必須だと思います。
〈保育施設の重大事故2461件、7年連続で最多更新〉

▶ 1・2歳児:6人に1人
これは正直、とても不安があります。
この時期の子どもたちは、歩けるようになって行動範囲が一気に広がります。
1人が離れた場所に行けば、他の5人は目が行き届かなくなります。
部屋を狭くすればケンカや事故が起きやすくなるし、子どもの興味を育てる自由な遊びも制限されてしまいます。
どう考えても1人では足りません。
▶ 3歳児:20人に1人
いきなり20人を1人で見てもいい、という基準に…。
一体どんな根拠があるのでしょうか?
この年齢でも、ケガやトラブルは日常茶飯事。
「運がよければ無事に終わる」なんて、あまりにもリスクが高すぎます。
▶ 4歳以上:30人に1人
4歳と5歳でも大きく違うのに、同じくくりにされているのも疑問です。
自我の拡大期とも言われたりする4歳児は、まだまだ個別の支援が必要な時期。
1人がケガやトラブル対応をしていたら、残りの29人は…?
これで安全が守れるとは到底思えませんね。
【視点2】保育士の健康は守れてる?
現場では、こんなことがよくあります。
- トイレに行けない(我慢して膀胱炎に…)
- 体調が悪くても休めない
- 給食中も食べずに保育、もちろん休憩もなし
「子どもと一緒に食べればいいじゃん」と言われることもありますが、
支援しながらでは自分の食事を取ったとしても、全く体も心も休まりません。
しかも「子どもと食べてる=休憩」って扱われるあるあるも困りもの。
働く人の健康が守られない体制では、いい保育もできません。
【視点3】保育の質と保育士の管理
保育士が1人だけの状況では…
- 不適切な保育を誰も見ていない
- 保育のスキルを磨く機会が減る
- 不正を防ぐ仕組みがない
保育は、信頼し合えるチームで取り組むことが理想です。
お互いに見合いながら、保育を高め合っていく環境が必要です。
保育士の離職が止まらない理由
国もようやく保育士の負担と離職が問題だと認識し始めています。
でも、「国の保育補助者雇上強化事業」などは、
結局“つぎはぎ”の制度ばかりで、現場の根本的な問題は解決していない印象があります。
特に延長保育は、子どもにも保育士にも負担が大きく、
“子どもの福祉”というより、“社会の都合”で進められているように感じます。
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加配保育士について
障害のある子どもに対しては、2人に1人、または1人に1人の加配がつくこともありますが、
これは自治体によって大きく違います。
しかも、
- 保護者の同意が必要
- 園の事情で加配が外されることもある
という現実もあります。
子どもに本当に必要な支援が届かないケースも、残念ながらあるのです。
もっと専門的な相談支援ができるスタッフや新たな資格も必要ですね。
まとめ
保育は「準備・片付け」も含めた仕事ですし、1人で全てをこなすのは限界があります。
- 子どもの安全
- 保育士の健康
- 保育の質と管理体制
この3つの観点から見ても、今の「保育士配置基準」は明らかに不十分です。
現場の声がもっと届き、制度が実態に合うように変わっていくことを願っています。
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