保育所改革

【保育所の安全】園の送迎バスの安全装置設置は、保育所の課題の根本解決になるのか?!

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保育所改革

こんにちは☺

 

いつも子どものみかたブログをお読みいただきまして、誠にありがとうございます!

とてもモチベーションになって、感謝です☺☺

 

2024年7月4日、園の送迎バス内に子どもが置き去りになり、不幸にも亡くなってしまった事故についての裁判が行われました。

その件を含めて、あらためて保育現場での安全について考えてみたいと思います。

 

2023年6月27日のこども家庭庁の会見で、保育所バス送迎のための安全装置の設置率についての発表があり、考えさせられることがありました。

 

調査の結果、6月23日までに報告のあった保育所など安全装置の装備の義務付け対象となっている施設の送迎用バス50,019台のうち、27,566台、約55.1%が6月末までに安全装置の装備を完了する予定との回答をいただきました。

とのことです。

 

園のバス送迎のための安全装置とは?!

送迎バスの安全装置とはどのようなものかというと、、

送迎バス“安全装置設置の義務化”含め検討~小倉こども政策相(日テレNEWS) - Yahoo!ニュース 車両のエンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報(音声アナウンス)を流し、車内確認後、運転者等が車両後部のボタンを押すと警報(音声アナウンス)が停止するシステムです。送迎用バスに対する安全装置の装備を義務付ける関係府省令等の改正が、令和5年4月1日に施行されています。

 

よほど故障したりしない限り、バス内での置き去り事故は無くなるということなのでしょうか。

しかし、保育施設での事故はバス内だけで起きているのではありませんので、根本的な解決にはならないというのが私の考えです。

 

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・発達を理解することで、不適切な保育を防ぎ、子ども主体の保育が可能になります。

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送迎バス安全装置で、子どもの安全は守れる?!

安全装置の設置で、送迎バスでの降ろし忘れの事故は、かなり防げるのかもしれません。

 

しかし、問題の本質は、登園時やその他の場面で人手の問題で、2重3重のチェックをすることが出来ないことだったと思っています。

 

なので、元々人手が少ないことが原因での事故ですので、

子どもが危険な目に遭う場面というのは、他にもあちこちにあります😓

 

例えば、保育士の配置基準は、基本1人で多くの子どもを見るということになっていますので、

 

各運営者や自治体の努力により、国の最低基準よりも人手を増やしているということはありますが、

 

1人で対応しないといけないということは、保育士の目が行き渡らないような危険な場面は、必ず発生するということです。

 

どのような場面かというと、、

登園時、子どもの受け入れ時、保護者からの引継ぎ時(降園時も)
外遊びの時などで、全体が移動する時
一斉遊びの準備時(片付けは最悪、降園後でも出来るけど😓)
昼食準備、片付け時
トイレ関連やちょっとした怪我、着替えなど、個別の対応が必要な時
子ども同士のトラブル対応時
保育士のトイレ時(なので、休憩を取らないことも含め、我慢することが当たり前になっている😨)

これらの場面が来るたびに、子どもは放置され、危険な状態になります😓

日々何もないことを祈るばかりです。

 

事故は現場だけの責任?!

2022年9月、静岡県牧之原市の認定こども園で、当時3歳の女の子が通園バスの車内に置き去りにされ、重度の熱中症で亡くなった事件の裁判で、静岡地方裁判所は業務上過失致死の罪に問われた当時の園長に禁錮1年4か月の実刑判決を、クラスの元担任に執行猶予の付いた禁錮1年の判決を言い渡しました。

 

現場の職員に重い過失があるということで、罰を受けることになりました。

 

取り返しがつかない重い過失であったのは事実ですが、その背景にある真実に目を向けないといけないと思います。

 

国では、保育現場の事故が多発するなど、保育の質の低下が問題となっていることがわかり、2018年から保育所等における保育の質の確保・向上に関する検討会を繰り返し行われていました。

私は、送迎での事故も保育の質の一部であると考えています。

当時検討会で出された結論は、もっと一保育士が頑張りましょう!というような、ふわっとしたものでした。

しかも、保育体制の改善には触れておらず、(→取りまとめリンク

保育士一人一人の主体的・継続的な参画と、そのための職場の環境づくり
現場間で保育士等が互いに保育を見合い対話する機会の充実・促進

などとあり、潜在保育士を問題にして、暗に簡単に保育士を辞めるなとか、ワンオペなのにお互いをチェックするようにという、不可能な提言をしています。

仮に保育を互いに見合ったとしても、それを振り返り、議論する対話の時間的余裕は与えられていません。

 

これでは、全く根本解決にはならないでしょう。

このような結論を出された、検討会の参加者の方々に、今日の事件事故に対する責任は無いのでしょうか?!

 

ここで、少なくとも日々の出欠確認が出来る程度の保育体制の改善がされていれば、もっと保育の質の向上が可能な、抜本的な対策が講じられていたらと思うと、残念でなりません。

現在の保育体制の基準も、基本ワンオペで、多くの子どもを見てもよいとなっています。

そうすると、先ほども申しましたが、子どもが危険な目に遭う場面はそのまま存在しています。

 

報道は、現場の責任ばかり追及して興味本位で責めていますが、そうではなくて、根本問題を考えないといけないと思います。

バスでの送迎時のみ、機械を頼って解決をしようとしていますが、未だに連日のように不適切な保育の報道があり、保育士による性的暴行事件も繰り返されていて、検討会でのとりまとめが根本解決策ではなかったことはあきらかではないでしょうか。

 

 

まとめ

送迎バスでの安全装置設置の件から、保育施設の安全について考えてきましたが、いかがだったでしょうか。

 

私は、保育は必ず複数でする必要があると思っています😓

それは、保育士の目を出来るだけ行き渡らせるため以外でも、他の保育士の保育をチェックしたり監視したり、または参考にしてスキルアップしたり、あと一日の保育を振り返る際に相談して、次の保育に活かしたりするために必要と考えています。

 

最悪、保育士もトイレに行けますしね。

 

保育体制を複数にしたり、一グループのサイズを半分程度にしない限りは、子どもが危険な目に遭うリスクは、続くのではないでしょうか。

 

〈参考:保育士配置基準をすぐにでも改正しないといけない理由とは?!〉

【保育のニュース】すぐにでも保育所の保育士配置基準を改正しないといけない理由とは?
保育現場の問題を解決するには、保育士の配置基準を改正することが最優先だと思っています。

 

〈参考:長年、保育士配置基準が改正されない本当の理由とは?!〉

【保育のニュース】保育士配置基準が長年改正されない本当の理由
保育士配置基準が改正されない理由を考えてみました。国の家族主義という方針が強く影響しているのかもしれません。

 

まずは保育現場の安全確保!、それが達成されて初めて保育の質の問題に入っていくことが可能になります。

このことを、世間の皆さんにも共有して頂き、今の保育体制がいかに危ういものかを感じてもらえたら、幸いです。

 


最後まで【保育所の安全】園の送迎バスの安全装置設置は、保育所の課題の根本解決になるのか?!をお読みいただきまして、ありがとうございます☺

 

ご意見、ご感想などございましたら、コメントで頂けますと、とても嬉しいです☺☺

 

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