保育士のために

【保育のねらい(幸せ)】幸せになるための保育とは?

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保育士のために

こんにちは!

子どもの正しい見方を知って、子どもの味方になりたい!子どものみかたブログです。

 

 

以前の国連機関での調査で、、

 

この国の幸せを遠ざけている問題点としまして、

 

人への寛容性の無さがあげられました。

〈参考:日本はなぜ幸福度が低いのか? キーワードは「寛容さ」〉

日本はなぜ幸福度が低いのか? キーワードは「寛容さ」 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
高齢化の課題解決において、日本は世界をリードするチャンスを手にしています。労働人口の減少に伴い、日本の社会構造は変革期を迎えています。豊かさと幸福を実感できる社会作りに動き出す時がきています。その一方で、国連が発表した「世界幸福度ランキング...

 

国を信頼出来ないことも問題とのことですが、

 

それと相関性がありそうですが、ここでは横に置いておくとしまして、

 

人への寛容性って、どこからやってくるのか、考えてみたいと思います!

 

 

人への寛容性を身に着けるために

人は幼児期に人格の基礎が築かれるといわれますが、人への寛容性を身に着けるためには、

 

〈参考:なかなか理解してもらいにくい、長い目で見た幼児期の重要性とは?〉

【子どもの福祉】なかなか理解してもらいにくい、長い目で見た幼児期の重要性とは?
幼児期の子どもをもっと大切にしてほしい!という思いから書きました。発達の基礎の時期というのはよく言われることですが、社会的リスクとコストについて考えてもとても重要な時期だと思います。

 

相手を尊重する!
相手を許す!

 

というねらいの保育をするということになりますでしょうか。

 

そもそも相手を尊重するってどういうことなんでしょうか?

 

尊重とは、、

価値あるもの、尊いものとして大切に扱うこと

 

とあります。

 

ということは、

個々の子どもの意思をもっと重要視して大切にするべきなのかも?!

 

例えば、

私のブログに繰り返し出てきますが汗、

3歳児の保育士配置基準は、

 

保育士1人に対して20人の子どもでいいということになっています。

 

この体制で、個々の子どもの意思を大切にし、尊重出来ますでしょうか?

 

おそらく、今の保育は子どものグループの人数が多すぎる上に、保育士によるサポートが少ないので、

協調性
自分の意思よりも集団と同じ行動がとれること
大人の言われたことを理解して動けること
大人の作ったルールに従うこと

 

などが優先され、それが保育のねらいの中心にならざるを得ないと思われます。

子ども同士のトラブルも、早く解決をして、安全のため他の子どももみる必要があることから、

『ごめんね』『いいよ!』というような、形式的で感情のこもっていない解決方法を取りがちです。

 

そこで、例えば3歳児の社会性の発達を確認してみますと、

言葉がかなり増えてくる(理解の面は単語を頼っていたりして、まだ未成熟)
友達の存在を意識し始める(場の共有から)
やりたい!など主張が増える(個々に初体験を積めるようになる代わりに、まだ失敗が多い時期)
思い通りにいかないと情緒が崩れやすい(大人の支えで立ち直りやすい)

 

このような状態をみますと、

集団で同じ行動をしたり、相手の気持ちを想像して合わせることをねらいにするのは、難しい時期

と考えられます。

 

友達の存在は意識はしますが、自己中心性があり、気に入ってしていることを自ら譲ったり合わせたりすることは難しいですし、

 

また、意思や主体性がまだ弱く、何となく言われた通りに譲ってしまったり。

(譲った後に事の重大さに気付き、泣き出すということもよくありますよね、、)

 

一緒には居たいけど、相手を尊重しながら楽しむことは、難しいことがまだまだ多いです。

(もちろん個人差はあります。社会性がよく発達していて、出来る子どもが居るからといって、全員に当てはめると、まだその段階になくて、苦しむ子どもが出てしまいます。譲ったりした後は、個々の子どもの表情やその後の機嫌の変化などをよく観察するなど、注意が必要です。)

 

それらの発達の課題があり、個々に保育士の支えが必要なことが多い段階ですので、

20人に1人程度の保育士では、個々の子どもを尊重することはとても難しい

と思われます。

 

そもそも、集団がねらいの保育をするとしまして、1グループ20人という単位が子どもの発達のために合理的なのかという問題は別にありますが、、

 

発達段階的にも、まだ3歳児は自分の事で精一杯だったり、個人として尊重される必要があり、寛容性を持って相手を尊重したり、相手の失敗を許したり出来る時期とは言えないでしょうね。

 

なので、3歳児は相手を尊重したり、相手の失敗を許すベースを築く時期であるということになると思います。

 

相手を尊重する、相手の失敗を許すねらいの保育

子どもの発達の順序的には、相手を尊重する前に、自分が尊重される経験が先に必要です!

 

その段階を経ていないと、自分から相手を尊重することは難しくなります。

 

なので、3歳児は個人として尊重される保育をベースにしていくことで、

 

4歳以降に繋げることが出来ます!

 

今の保育は、ここをすっ飛ばしていることが多いと思われます。

 

個人としてあまり尊重されていないのに、集団と同じ行動を強いられます。

 

そのために、本当に必要な、内発的な人への寛容性が身につかないのではないかという。

 

『自分が尊重されていないのに、他人だけ尊重される(許されたり甘えたりすること)のは、許されないし、認められない!!』

となっている可能性があるのではないでしょうか。

 

対策はある?!

例えば、3歳児が個人として尊重されるために必要なことを考える際には、

 

3歳の子どもが、出来るだけ個々のタイプに合った、充実した好きな活動や興味のある活動が出来るためには、何人の保育士のサポートが必要かを考える必要があります。

 

そして、

他の子どもから邪魔をされず、自分のペースで好きな遊びを遊び込めるようにするためには、グループのサイズは、せめて10人程度に縮小する必要はあるかもしれません。

 

また、3歳の子ども同士がぶつかった際には、お互いの気持ちを尊重し、少しでも双方が気持ちの切り替えと今すぐではなくても、今後相手の気持ちにも気付ける、出来る限りのサポートを今の厳しい保育体制で積み重ねるしかないのかもしれません。

 

まとめ

幸せになるため、人への寛容性を身に着ける保育を考えてきましたが、

 

3歳児が保育所で、将来幸せになるために寛容性を身につけるベースを築くのは、現状では残念ながらかなりハードルが高いと思わざるを得ないという結論になってしまいました。

〈参考:【保育所の課題】子ども視点の保育所の理想の体制とは?〉

【保育所の課題】子ども視点の保育所の理想の体制とは?
子どもの発達の視点から保育所の理想の体制を考えました。保育相談専門員や発達特性専門の職員が居ると理想的です。

 

とはいえ、人への寛容性をねらいにした保育というのは、あまり考えられてこなかったと思われますので、現状の困難さを理解した上で、子どもの幸福のために精一杯、寛容性に繋がる保育をすることで、現状を少しでも変えられることはあるんじゃないかと思ったりしますが、いかがでしょうか。

 


 

最期まで【保育のねらい(幸せ)】幸せになるための保育とは?、をお読みいただき、誠にありがとうございました。とても嬉しいです!!

もしご意見などございましたら、コメントからどうぞよろしくお願いいたします!

 

〈参考:保育所の保育士配置基準は適切か?!〉

【保育のニュース】保育所保育士の基準の人数って足りている?
今の保育士配置基準で子どもを安全に過ごせる保障は出来るのか、また保育士の健康は守れるのかを検証してみました。

 

 

〈参考:令和3年中における自殺の状況

 

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